ミツバチと暮らす5 〜ミツバチの生産物〜
ミツバチに興味が湧き上がっている。
数年前から、気になっていたミツバチ。
山林を目指す車中、なぜか蜂の話で盛り上がったのが再燃のきっかけ。
趣味の養蜂という世界があるらしい。
自家製ハチミツが作れる。なまら美味いとの声。
共に暮らすには、まず相手を知らねば。
ミツバチの生産物とミツバチの利用について調べてみた。
■ミツバチの生産物 〜八つの宝物〜
ミツバチの生産物はさまざま。
「八つの宝物」(八は蜂に通ずる)と表現する人もいる。
1.ハチミツ
2.花粉
3.プロポリス
4.ローヤルゼリー
5.蜂ろう
6.蜂毒
7.はちのこ
8.花粉媒介
1.ハチミツ
自然食品の王者として古くから君臨している。
ブドウ糖と果糖を中心として、ミツバチが加えた酵素によって生成した糖類が複雑に組み合わさった混合物。さらに蜜源に由来する微量物質が含まれる。
含まれる酵素
グルコースオキシダーゼ
→グルコースを分解して、過酸化水素水を作る。殺菌作用。
→グルコン酸も生成する。pHが下がる。
https://kawashima-ya.jp/contents/?p=8316
2.花粉
ミツバチは花粉だんごをつくる。
花粉の栄養価は高い。
花粉の細胞壁は非常に固く、土中にあっても何十万年も分解されない。
食しても、細胞壁が化学的に消化されることはない。が、腸管内で花粉菅口などから浸出する。
花粉食品なるものもあるらしい。
東洋において花粉が医療食品として利用されていることの歴史はかなり長い。
花粉を摂取した時の機能
・滋養強壮
・動脈硬化、便秘、下痢、前立腺障害、大腸菌症、慢性リューマチ、眼精疲労
松香、1991
Donadieu、1983
ガマやマツの花粉を食することによって、腎臓、心臓、肺臓などに効果がある
李時珍「本草綱目」、1596
https://blog.goo.ne.jp/rokumonsendesu/e/d95a3cd6dd588a1e360abe10343cf2d0
3.プロポリス
プロポリスとは、ミツバチが樹木の特定部位、主として新芽や蕾および樹皮から採集したガム質、樹液、植物色素系の物質や香油などの集合体に、ミツバチ自身の分泌物、蜂ろうなどを混合して作られた暗緑色や褐色から暗褐色を呈した粘着性のある樹脂状の固形天然物質。
http://www.propolis.or.jp/kyougikaiHP-Propolis%20towa.html
主な含有成分
・フラボノイド(植物由来)
・桂皮酸誘導体
上記の15種の活性成分の他に、下記が含まれる。
ミネラル類 マグネシウム、マンガン、カルシウム、鉄、銅、亜鉛
ビタミン類 ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンE、ナイアシン、葉酸
上記15種の活性成分のうち、特に多く含まれる成分が「アルテビリンC」や「p-クマル酸」「バッカリン」などの「桂皮酸誘導体」と言う成分。桂皮酸誘導体と、その他のフラボノイドがプロポリスの主成分。
桂皮酸誘導体は食品への香り付けに使われる食品添加物。抗菌作用、活性酸素除去の効果もある。
アルコール抽出によるプロポリスエキス100g中の機能成分(山田養蜂場みつばち健康科学研究所調べ)
https://www.bee-lab.jp/megumi/propolis/ingredient.html
日本プロポリス協議会
プロポリス商品の品質・表示・安全を中心とする自主基準を定め、製造管理及び販売方法などについて、協議会会員に対して指導を行っている団体。http://www.propolis.or.jp
https://www.bee-lab.jp/product/propolis_1.html
4.ローヤルゼリー
ローヤルゼリー(Royal Jelly)、王様の召し上がるゼリーという意味。
ミツバチの社会は、ただ一匹の女王蜂を中心にして何万という働き蜂が集まって構成されている。働き蜂は蜜と花粉を食べ、咽頭腺から乳白色のクリーム状でピリッとするすっぱい味のする物質を分泌する。この物質がローヤルゼリーで、女王蜂の特別食になる。
ローヤルゼリーの成分
・水分65%
・たんぱく質13%
・糖質10%
・脂質その他12%
ビタミン類を多く含み、またアミノ酸ミネラルなども含まれている。
多種の栄養素が調和よく含まれた優れた栄養補助食品と言われている。
https://ja.wikipedia.org/wiki/ローヤルゼリー
5.蜂ろう
ミツバチは、蜜をたくわえられる防水性の巣を作るために、腹部から「ろう」を分泌し、巣材とする。
「蜂ろう」と呼ばれるこのろうを分泌するために、10倍の量のハチミツを食べなければならないらしい。
このミツバチの巣を精製したものが「蜜ろう」。
一匹のミツバチが、生涯で集められるハチミツの量は小さなスプーン1杯分。
蜂ろうはキャンドルにしたり、蜂寄せのために巣箱に塗ったり、DIYの道具に使ったりできる。
https://nature-guidance.jp/hpgen/HPB/entries/23.html
6.蜂毒
西洋ミツバチの蜂針を使用する療法(アピセラピー)にミツバチの蜂毒が利用される。
施術者は、ピンセットを用いて、ミツバチの毒針を一旦腹部から取り出した後に刺入する深さや、留置する時間や、本数を調節することで、毒液(蜂針液)量を調節する。
チクッとする程度でその痛みは殆ど気にならないらしい。
蜂毒の成分
・アミン類
・活性ペプチド類
・酵素類
東洋医学は体調の保持を経路の理論で理解しようとする。
蜂針療法は経穴のツボを刺激するだけではなく、免疫反応の一部を利用して、反応を持続させて効果を高めている。
日本アピセラピー協会(旧日本蜂針療法研究会)
https://minhachi.jp/knowledge/poison.html
7.はちのこ
イケハヤさんも食べてて、面白かった。
(イケハヤさんのはスズメバチのはちのこの模様)
はちのこの食べ方
・にんにく醤油炒め
・素揚げ
https://sosaian.hatenablog.com/entry/2015/07/16/200608
8.花粉媒介
訪花昆虫と授粉昆虫
訪花昆虫を花の目的である受粉(他家受粉)効果と言う点から見ると、訪花昆虫のすべてが必ずしも受粉の仲立ちをする昆虫(授粉昆虫)とはいえない。たとえば、花弁やつぼみを自分の子どもの食料とする昆虫は、花にとって友人というより加害者となる。また、カンサイタンポポにとっては授粉昆虫であるモンシロチョウが、アブラナの花を訪れて蜜を吸うとき体は葯(やく)や柱頭にほとんど触れないないので授粉効果なく、かえって蜜を吸われてしまった花には次に蜜が分泌されるまで他の有効な授粉昆虫が訪れず、それだけ授粉が遅れるため、アブラナの花にとってモンシロチョウは不利益をもたらす昆虫となる。このように、同じ種類の昆虫でも相手の花により、授粉昆虫となったりならなかったりする。
立風書房「みつばち自然界の幾何学者 自然の手帖」
https://www.kaku-ichi.co.jp/media/tips/pollinator
■ミツバチの利用
ミツバチの利用方法は実にさまざま。
1.食べる
・はちみつ
・ローヤルゼリー
・プロポリス
・はちのこ
自分で食べる。
https://biz.trans-suite.jp/18628
2.売る
・はちみつ
・ローヤルゼリー
・プロポリス
・はちのこ
食材、健康食品として売る。
・蜜蝋
DIY用品や、養蜂家の蜂寄せ用品として、売る。
・種蜂
養蜂家を始める人に売る。
「客の好むものを売るな、客のためになるものを売れ」~真の顧客志向を近江商人の教えから考える
https://www.total-engagement.jp/1002/
3.レンタルする
・蜂と巣箱
ミツバチは花粉を媒介する。体に花粉をつけて、受粉を促進してくれる。
農家や果樹園にとってはありがたもの。果樹園に巣箱を設置したり、ビニールハウス内に設置したり。
https://www.dansenglish.com/staffblog/42
、、
最後まで読んでいただき、感謝です(ペコリ)
好きな生産物、利用法が増えれば、うれしいです。
連載 ミツバチと暮らす
ミツバチ、養蜂について、連載で書いてます。
よければ読んで欲しいです。
更新履歴
20210117 初版投稿
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活動域の減少や、薬剤の散布などが影響といわれたりもします。
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