出産からわかる性格分析【伊勢さんちの四姉妹】
生まれ方で性格がわかる⁉︎
前回、四姉妹それぞれの出生の秘密に迫った、長文ドキュメントを綴ったが、実はオマケ的にお伝えしたかったことがあったので、番外編として出生からわかる性格分析というのを実施してみたい。無論、完全に独断と偏見による解釈のため、イチサンプルとしてとらえて頂けると幸いだ。
では、さっそく長女からいってみよう。
長女(こだわりの帝王切開術)
長女は、最後まで頑なに逆子であることを貫き、こだわりの胎位で降臨した。
だけに、ひたすら我が道を行く、いわゆる"ぶっ飛びキャラ"である。
長女ということで、何事においても、父&母にとっても初体験なことを共に経験してきたため、四人の中で誰よりも親子の対話が多く、何かと問題が勃発しがちでもある。
だからなのか、家族愛も深く、私たちと深い絆で結ばれてもいるのだが、誰に似たのか、とにかく忘れ物の天才で、自分に甘く、甘えん坊かつ繊細で、とびっきりに感受性モンスター! って、だいぶめんどくさいか!(笑)
自分に甘く、というところは完全に父親に似ているが、忘れ物の多さやドジッ子エピソードは母親ゆずり。そのほか、感受性部分についても母まっしぐらで、一見、父のザ・社交的キャラを引き継いだにかに見えるのだが、クラスの中心というよりはかなり独特の世界観を醸してだしているようで、ゴーイングマイウェイなところは、まさにこだわりを貫き通しぬいた生まれ方の影響が少なからずあるように思える。そして、面倒くさい部分も母親にそっくりで(笑)、年々妻に似てきているように感じられ、妻ふたりいるんじゃん! みたいな錯覚に陥ることもあるほどよ(笑)。
そんでもって、面倒くさいのが好き……なのが、私だったりするわけでwww。振り回すよりは、振り回されがちです(笑)。
ちなみに、私も帝王切開術で誕生したクチで、確かに中学以降は、今の長女に近い独特の世界観で生きていたような気もする。
帝王切開術組は、自分のペースを大切にする、ある意味で芯がぶっといタイプが多いのかもしれない。
次女(超絶安産なVBAC)
次女は、母と共に帝王切開術後の自然分娩に挑戦した。
にもかかわらず、助産師さんもびっくりの分娩台に昇ってから2時間で降臨しただけに、手のかからない優等生然とした性格に育ってきている。
とはいっても、幼少期はなかなかとんでもなく、目を離すとすぐにどこかに消える習性があり、幼稚園にあがるくらいまでは手を焼いた。が、二つ上の姉の生き様を最も近くで見ることで、さまざまなことを吸収し、学んでいったのか、気がつくと、なんでもひとりでこなせる優秀で真面目な性格へと進化していたのだ。
「あ、ママ、たいへんなんだよね。いいよ、いいよ、ママが楽できるように生まれてくるから」みたいな、生まれてくるときのそんなメッセージが、いまだに生活の随所に垣間見えるのがすごい。
だからなのか、キャラ自体は独特なのだけれども、何かと流れにすり合わせたり、他者に寄り添うことが自然体でできてしまい、本人は苦ではないのだろうが、自分のなかの芯となるものが"姉基準"になりがちなところもあるのが、今後の彼女の中の課題とはなりそうだ。
姉と家族が絶対であるため、クラスメイトと共に過ごすことが少なく、基本的にはひとりをこよなく愛している。そのあたり、学生時代、孤独に教室でイヤホンをつけて読書に勤しんでいた母親に似ているふしが強い。
それとは反対に、父の洗脳がうまくいったのか(笑)、キャンプ好きというアクティブさも備わってきていて、次女もまた、父&母の特性を受け継ぎつつあるようだ。兎にも角にも、彼女とはふたりキャンプを楽しめるのが嬉しい。
結論からいうと、スルスルスルッと生まれてきた次女は、父&母にとって、放っておいてもスクスクスクッと育ちそうな気配はあるのだけれども、だからこそ、日々の対話やコミュニケーションは疎かにしてはいけないなと感じさせられる。
そう、出生時にこれといった困難がなく、うまいこと生まれてきてしまっただけに、人生において深い挫折に直面したときにどうなってしまうのか……、という不安がつきまとうタイプともいえるかもしれない。そんなときにそばにいて、支えられる親でありたい
三女(難産なVBAC)
三女は、分娩室にて、12時間にも及ぶ大格闘を繰り広げた。
だけに、もう、ワガママ全開娘を地でいく姫タイプだ。
四女がお腹に宿るまでは末っ子ということもあり、しかも、上ふたりとは年齢的にもだいぶ離れているため、とにかく皆からチヤホヤホヤホヤ可愛がられて育ってきた。
姉ふたりも年が離れているだけに娘のように可愛がるし、我々夫婦も、ここまでテンヤワンヤの育児を体験してきただけに、ある程度余裕をもって向き合うことができるため、可愛がり方が孫のようになる。そして、ジジババにとってみればもはや曾孫の勢いで、可愛がりようもさらに上をいくわけだ。
となると、むろん、"地球は私で回ってる"状態にもなるわけで、超自然的に「姫」がつくりあげられていくのである。
このあたり、上ふたりとはえらい違いで、お姉ちゃんズはお互いに何かと我慢を強いられることも多かったので、当時も今も感情のコントロールが可能なのだが、三女はもう、感情の起伏が激しい激しい。イヤなものはイヤで頑として聞かず、「さぁ、出ておいでー。ほら、外は楽しいよ、早く出ておいでよー」のように、お産のとき同様な天照大御神的ヨイショをしながら、ご機嫌をとりつつうまいこと乗せていかないと一気に崩壊することもある(笑)。
なのだけれども、これまた可愛いのが、ウギャーと泣き喚いても、ひとしきり発散すると、「落ち着いた」と言って、もれなくケロッと落ち着くのである(笑)。まだまだ3歳児なので、これからさらなる進化がみられると思うけれど、現在は、四女誕生によりようやく我慢も強いられているようになり、そのあたりで複雑な感情に揺れているようにも見える。
就寝時、どうしてもおっぱいを飲ませながら寝ることが多い母親の背中に抱きつきながら、「お姉ちゃんだから、みつきはお姉ちゃんだから……」と、ぶつぶつ言っていることがあるようで、たまらなくいじらしい。
『ちょっとだけ』(福音館書店)という名絵本に感化されたのか、お姉ちゃんであることに誇りをもってはいるようだが、やはり、相当な我慢をしているのである。
今後の成長から目が離せない。
四女(美しきVBAC)
うまれたてホヤホヤの四女は、出産のお手本のようなお産だっただけに、現時点では、産後の成長も、「これぞ赤ちゃん!」的に進んでいる。
母乳の飲みっぷりなんて、上三人とは比べ物にならないほど吞兵衛だし、勢いよくゴクゴク飲んで「プハーッ!」となる姿は、「飲み屋のオッサンか!」と家族からツッコまれるほどである(笑)。
母親の肥立ちもよく、出産後一か月も経たずにケロッと日常生活を通常運転しているわけで、先日、とあるイベントにも出席したのだが、周囲のお母さんたちから相当驚かれたようだ。「なんでそんなに元気なの? なんでそんなに普通なの!?」と(笑)。
四人目ともなると、母体の体力や回復力も初産のときとは比べ物にならないほどついているということなのか。妊婦というジャンルのアスリート!?
と、性格分析から脱線しているが、四女の場合、まだ細かな性格までは計り知れない。が、現状、母乳を飲んでいないときでも、〝抱っこ〟をしなければ泣きわめくため、ほとんど誰かが〝抱っこ〟をしているような状況が続いている。
いわゆる〝抱きグセ〟がつかないようにしたほうがいいのかもしれないが、これだけ家族内に人材がそろっていると、泣きが入れば、防御魔法「抱っこ」が発動されてしまうのである(笑)。
これはどちらかというと私に似ているようで、生まれてからしばらくの間はとんでもない「泣き虫」だった性格を受け継いでいる可能性は高そうだ。実は顔や髪の生え方、排泄の仕方まで男子っぽく、赤ちゃん時代の雰囲気は私にそっくりということもあり、最後の最後で父親似が降臨したのかもしれない。
今後、彼女がどう育っていくかはまだまだ予測不能だが、ある程度、成長してきたらこの記事を読み返して、出産の仕方と性格との間に何か関係性があるのかを再検討してみたい。
まとめ
こうして並べてみると、生まれたとき、どんなお産だったかによって、根本となる性格の部分に少なからずな影響があるように感じられるのだ。
血液型よろしく、ただそれだけでひとくくりにはできないのはもちろんだけれども、胎内記憶的にお腹の中にいるときから、いや、もしかしたら胎内に宿る前から人格というものが備わっていたっておかしくはない。
だからこそ、出産時、基本となる性格によって、多少なりとも、生まれ方が変わってくるのではないだろうか。
お産はまさに「十人十色」であり、ひとつとして同じ生まれ方はないはずで、人格だって同様に、ひとりひとりまったく違う個性をもつ。
先日、四女出産の様子をドキュメントムービーにして公開したYouTubeをご紹介したが、それを見た何人かのお母さんたちが、自分のお産のことを思い出し、妻と会ったときにそれぞれの出産物語で盛り上がったそうだ。聞けば、我が家の四姉妹が各自異なったように、イロトリドリのお産があり、それを聞いているだけでもだいぶ興味深かった。
いろいろな人たちのお産を取材したドキュメント本とかつくってみたいかも……。
ということで、今回もまた、さりげなく長くなってしまったけれど、次回からは再び、四姉妹それぞれのエピソードを掘り下げていこうと思う。
引き続き、伊勢さんちの四姉妹、お楽しみあれ☆