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有言実行は難しい   新見正則

総選挙、投票した?

第50回衆議院議員 総選挙が行われ、与党の自民党と公明党が大幅に議席を減らし、石破茂首相の目標「与党で過半数維持」は達成できませんでした。
党内野党と揶揄されながらも、やっと首相の座を掴んだ石破茂氏への民意を問う総選挙です。

 外野なら気楽に何でも言える

石破茂という人は、多くの場合に正論を語っていたと思っています。本流から外れた外野的立場にいるからこそ自由奔放に語れることはたくさんあります。しかし、いざ意思決定を行う責任ある立場となると「そんなことは当然わかっているけど、実行できない」というジレンマに直面します。
有言実行は難しいということです。

 責任ある立場で有言実行してほしい

多くの国民は石破茂という人は有言実行の人と期待していたのでしょう。ところが、総裁選で語っていたことと、総裁になってからの行動が一致しないことが続き一気に民意は離れました。民意を問うための総選挙で敗北した内閣がそのまま存続するというのも理解に苦しむところもありますが、補正予算を含めた国としての決め事を進めないと、日本国の運営に支障をきたします。

今後どんな展開が訪れるかが楽しみなようで、また世界的視点からの立場を思うと、決められない内閣には不安を抱きます。

 野党の有言実行力をこれから注視しよう!

立憲民主党や国民民主党は大躍進しました。野党だからこそ言えることをしっかりと伝えて、それが国民に伝わっての大勝なのでしょう。しかし、国の運営という大きな視点からの勝利いうよりも、裏金議員の糾弾が上手くいっての大勝のようにも僕には思えます。権力に近くなると、言えなくなることが増えるのです。有言実行は実は相当難しいのです。今度は野党の本当の力量が試されることになるでしょう。選挙戦で語ったことを実現できるかということです。

 ネットで選挙が盛り上がる

最近はネットが普及し、いろいろな情報が簡単に手に入るようになりました。過去に発言したことを消すことはできません。自分の発言は永久に残る時代になりました。昔は、過去を語るのはメディアの仕事で、各個人が過去を調べることは難しかったのです。ところが、現在は違います。過去の発言と今の発言にブレがあれば、それが簡単にわかってしまう世の中なのです。

 僕の父の夢語り

僕の父親は有言実行がまったくできない人でした。大風呂敷を広げて、夢のようなことを語って、そしてほとんどが上手くいかないという人でした。しかし、稀に上手くいくことがあり、そんな綱渡りの生活を送っていました。当時には珍しい特許料を生業にしている人でしたから、叶ってほしい夢を精一杯子どもの僕に語っていたのだと思っています。しかし、聞いている子どもからすると、また「ほんとんど実現しないことを語って時間の無駄だし、家族の絆の崩壊だ」と思っていました。

娘との約束は必ず有言実行、親子の約束だよ!

そんな父親を見ていたので、一人娘には有言実行を心がけました。小さい頃からひとりの人格として嘘をつかずに精一杯接しました。しかし、有言実行ができないこともあります。そんな時は、しっかりと謝ることを心がけました。そんな子育てでした。そんな一人娘も家を出ました。娘に宛てた書簡は書籍にしました。「しあわせの見つけ方〜予測不能な時代を生きる愛しき娘に贈る32通」(新興医学出版社)を是非一読ください。


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