2023年のコロナはどうなる？ 新見正則
2023年はどんな年？
新型コロナウイルスは変異を繰り返し、
次第に感染力を増しつつ、重症度は低下している
という認識で現状は正しいと思っています。
そして新型コロナウイルスは
季節性インフルエンザと同じレベルの危険性に近づいていると思われています。
むしろ、季節性インフルエンザよりも危険度は少ないという専門家もいます。
コロナのカウントは難しい
感染数や重症化率、そして死亡数などは公にされていますが
数字を鵜呑みにするのは危険です。
まず感染者数は医療機関の検査で陽性とされた数です。
3年に及ぶ新型コロナウイルスの嵐で
本邦ではPCR検査が追いつかず全例検査ができませんでした。
そして最近は症状があっても検査をしない人も増ました。
全数検査になっていません。
ちなみにPCR陽性率は最高でも80％、陽性でも検査をすり抜ける人はいます。
そして重症化の定義も変わります。
インフルエンザでは、インフルエンザ感染で死亡した人のみを数えますが、
新型コロナウイルスでは、死亡時に新型コロナウイルスに感染していれば
すべてカウントされます。
交通事故で亡くなった人が、たまたま新型コロナウイルスに感染していても
カウントされるので数字には注意が必要です。
ちなみにインフルエンザで死亡する人は毎年約1万人。
そして新型コロナウイルスでの3年間のトータルの死亡数は5万人を超えます。
覚えてる？ ダイアモンドプリンセス号
ダイアモンドプリンセス号で新型コロナウイルスが確認され
横浜港に留め置かれたのはもう3年前のことです。
当時は得体の知れない新しいウイルスの登場で日本中が対応に苦慮していました。得体のしれない感染症ではまず隔離することが得策です。
顧みると、4,000人近い乗員・乗客の中で実は感染していたのは約2割でした。
なんとなくニュースも変わってきました
有名人が新型コロナウイルスで亡くなる報道が続き、
新型コロナウイルスの危険性が強調されました。
最近は新型コロナウイルスで亡くなったという訃報はあまり耳にしませんね。
そんなことからも新型コロナウイルスの重症度は低下していると思えます。
ワクチンも完全ではありませんでした
当初、専門家の多くは新型コロナウイルスのワクチンを
国民の5〜6割が接種すれば収まると語っていましたよ。
現状では国民の80％以上が3回の接種を済ませていますが第8波がきています。
「オミクロン株になってから従来型のワクチンはほとんと効果がない」
実臨床で多数のコロナ感染症をみている医療者が語っていました。
僕は反ワクチン派ではありません。
ある程度は効いていると思いますが、ワクチンを打てば感染が治まるという
理想的な終息のストーリーにはほど遠い現実です。
ワクチンの効果も限定的で、効果の持続期間も短いのですから
ワクチンは感染防止、重症化防止の1つの手段にすぎません。
実際に最近のファイザー社のCMも同じような論調です。
大事なのは病気と闘える健康力
新型コロナウイルスが登場した当時の得体の知れない病原体という
認識からは相当情報が増えました。
免疫力、いわゆる健康力を上げて、そして新型コロナウイルスと共存する時代
になったと思っています。
免疫力を上げる方法は、人それぞれ。
しっかり寝て、バランス良く食べて、そして日光を浴びて、
適度な運動をすることと思っています。
そしてワクチン接種に抵抗がない人はワクチンを打ちましょう。
ワクチン接種に抵抗がある人は、他の免疫力アップの方法をいろいろ使えばいいと思っています。
コロナ後遺症は侮れません
最後に、新型コロナウイルスが季節性インフルエンザや風邪と
最も異なることは、後遺症の頻度が明らかに高いことです。
そして後遺症のメカニズムが不明で
確定診断を下す検査や適切な西洋薬剤が存在しません。
そんな時には漢方薬が役に立ちます。
漢方はサイエンスがない時代の知恵です。
症状から有効な可能性が高い漢方薬を選ぶことができます。
僕達の書籍「フローチャートコロナ後遺症漢方薬」（新興医学出版社）が
コロナ後遺症の方々のお役に立つことを願っています。
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