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理論と現実,建築と都市─プロジェクト・アウトノミア 戦後期イタリアに交錯した政治性と建築【鹿島出版会】

ピエール・ヴィットーリオ・アウレーリ 著 北川佳子 訳
四六判/220頁/3,200円+税

アウトノミアとは戦後期イタリアで興った自律運動である。そこに身を投じたミリタント(闘士)たちは政治的な考え方によるイタリア建築理論を繰り広げた。そしてA.ロッシ、アルキズームを建築史の中に位置付ける。

アウトノミアは,1970年代のイタリアで労働者運動の後に訪れた知識人階級の政治運動.戦後資本社会に立脚し,権力からの自律を求めた態度は建築思潮にも影響を与えた.

著者は,当時の建築家アルド・ロッシ(1931〜97年)とアルキズーム(70年代の建築家集団)に注目.すでに大資本に呑み込まれつつあった都市計画学を不要とする建築を探ったロッシと,都市が際限なく消費される時代に,建築はこれに対抗できうる手段ではないと説いたアルキズーム.
理論と現実を往復しつつ建築と都市を扱った彼らの,政治性と深く結びついた創造力を分析する.(ゆ)


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