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生け花の魅力
小原流 3級家元 shinkaです。
初めての投稿です。
お花にまつわることを、綴っていけたらと思っています。
大人になったら、仕事でも趣味でも何か自分が誇れるものや、情熱を注げるものがあった方が、人生がより豊かなものになると30代になって気付くようになりました。
それが私にとっては「生け花」です。
大学4回生の頃、何気なく始めた生け花のお稽古。
私は神戸にある、とある女子大に通っていました。
いわゆるお嬢様大学ということもあり、大学の授業の中に「華道」がありました。
好奇心旺盛の私は漠然と、お花を習いたい!と思い、1年間のお花代を両親に懇願しました。
(授業は単位はありませんが、履修登録はします。お花代は別途お支払いという形でした。)
週に1回、毎週木曜日2限。
4回生の頃は、ゼミの授業でしか大学に行く機会がなかったので、お花のお稽古をしに大学に行っていました。
社会人になってからは、先生のご自宅へお稽古に通っています。
職業柄、土日にお休みが取れないので、先生のご好意で月曜日にお稽古に行かせてもらっています。
飽き性の自分がどうしてこんなに長い間お稽古続けられているんだろうと、ときどき自分でも驚きます。
明確な答えはまだ見つかりませんが、お花のお稽古に行くと、季節のお花、これをどうやって生けるか、その時間、目の前にあるお花にだけ集中する時間が好きなんだと最近気づくようになりました。
もちろん先生とのおしゃべりも。
級が上がるたびに、高い御免除代や、お金を支部に納めて、新年会では30歳になっても振袖着たり。笑
そんなある日、先生から「大丸の花展に出てみないか」とお話をいただきました。
もちろん、わたし1人では何も出来ないので、先生の力をお借りして、出させてもらうことになりました。
憧れの大丸の花展。
お教室でも、上級生の先輩方が毎年出られていたので、私にお声がかかり、不安でもありましたが、ワクワクした気持ち、今も忘れられません。
地道に色々なこと続けてきたから、大丸の花展に出させてもらえて、色んな偉い先生方が手伝ってくださって、いいお花を出すことが出来ました。
両親、姉夫婦、親戚、友人、色々な方が観に来てくださり、わたしのこれまでの10年間に少しだけ日の目を浴びることが出来たことがとても嬉しかったです。
シンガポールに住む親友は観に来れないからと、お母様が見に来てくださったり。
生け込みの日、色々な気遣いや、慣れない環境もあり、しんどすぎて帰宅後、目眩に襲われたり。
花展期間中、仕事帰りにお花のお水をかえに行ったり。
疲れ果てた4日間でしたが、何より大人になってからこんな経験をしたことがなかったので、全て終わってしまえば、とても充実した日々でした。
「生きている花は終わりがあるからこそ美しい。」
やはりそれが生花の1番の魅力だと私は思います。
日本人が、桜を好むのは、花が開くまで時間が掛かり、でも綺麗に咲くのは「一瞬」で、その散りゆく姿を惜しませるからだと。
この姿が美しいから、日本人は桜が好きなのだと私は思います。
モテる女と同じだとも。笑
「永遠なるもの」を追求して、それを美しいと思う西洋人に対して、日本人は「移ろいゆくもの」にこそ美を感じる。
どちらがいいとかはないと思いますが、永遠なんてないから、変化するものを受け止めるしかない。
私が生け花から学んだことです。