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「桃」の思い出。
体調は全快ではありませんが発熱はしておりません。喉の痛み程度なので、日常生活にさしたる影響はありませんが、相変わらず「書く」環境を整えるのに一苦労しています。
(ちゃんと昨日、PCR検査を受けたので結果を戦々恐々として待ちながら、noteに向かっております。)
さて今日のお題は「桃」。
沖縄で夏の果物といえば、マンゴーやグアバ、パイナップル、シークァーサーなど・・・色々思い浮かぶのですが、Googleで「夏のくだもの」を検索してみたら「桃」が出てきました。
実はわたし「桃」には痛い思い出があります。
子どもの頃、お盆用にと仏壇にお供えされていた「桃」。その美しいピンクの表皮に生えるふわふわとした生毛を眺めていて、つい、吸い込まれるように手に取り頬擦りしてしまったのです。すると、わたしが予想していた”羽毛のような肌触り”からは程遠い、想像を絶する痛みで頬がピリピリするではありませんか!
私はほっぺを真っ赤にしながら涙目で、台所に立つ母に
「桃に頬擦りしたら痛くてたまらない。お母さん、助けて。」
とお願いしました。母はほっぺを真っ赤にして涙ぐむ私に慌てて駆け寄って、「なんで桃にほおおずりしたの!?」と少し怒っているような呆れているような表情をしながら、アイスノンで冷やしてくれたのをかすかに覚えています。
なんてことはない幼少期の思い出なんですが、あの時、桃のふわふわした生毛に吸い込まれるように頬擦りした幼い私と、未知なるものに出会って思わず手を伸ばしたくなる現在の私はさほど大きく変わってはいないかも知れないなぁ・・・と思うことがあるのです。
世の中の常識とか、大人になると多少は弁えなければならない分別(ふんべつ)とかを、つい一瞬忘れてしまう。それが年齢だけは大人と呼ばれる歳になっても、今のところ致命傷になっていないということは、多分、そのこと自体を幸運と呼んでも差し支えないかも知れない・・・と、夏の暑さに悶えながら、考えた次第です。
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