創造のカケラ。
月に一度、会う女性がいる。
彼女は私のクライアントだった人であり、
頻繁に仕事をご一緒する機会はなくとも、
忘れた頃にまた何かしらのご縁で繋がる人だった。
初対面から十年以上経っているというのに、彼女とプライベートで会いだしたのは最近のこと。
年齢も十歳ほど違うのに似たような感性で話ができるのは、彼女がしてきた仕事を私なりにいつも見てきたことに起因するのではないか?と、感じることが多々ある。
私からみた彼女は努力家で創造的でストイックな印象。
人によってはぶっきらぼうに感じる彼女の言動は、それこそ真っ直ぐにクリエイティブに向き合ってきたからこそなのでは?と彼女との会話から感じている。
私たちは近況報告をかねたランチを何回か重ね、その度に「これからの自分たち」の進むべき方向について同じメニューの料理を食べながら、それぞれで考えてきた。
そんな何か月かを過ごしての最近、彼女の能力を見込んだアーティストから依頼された仕事について、私も関わって欲しいとという申し出をうけた。
私にとっては初めての挑戦になりそうなプロジェクトだけど、実は以前から興味のあった分野の内容。
私が単体で動いていたら、巡り会えなかった類の仕事だ。
プライベートもフルタイムも忙しいが、人には自分の方向性を明確にするために逃しちゃいけないプロセスがある。
たぶん、彼女からの依頼はその類のものであるような予感がある。
彼女との会話でよく出てくる
「ことを始めれば不思議と縁が集まり、
ことを成せる素材が集まってくるのよ。」
という経験は、確かに私にも身に覚えがある。
正直いって、先行きは未だわからない。
今夜の中秋の名月に彼女とのプロジェクトの行き先が明るくなることを、強く願おうと思う。
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