私は「文学」が書きたいんだ。Web小説で認められたいんじゃない。
どうも、御機嫌いかがでしょうか。瀬戸文乃です。今日は振り返りつつびちびち跳ねてくぞ。
今回は私が自分自身と対話した話をします。対話といっても、思考整理です。自己分析のようなもの。
前に「自分がしたいものはなんだい?」「なんで”東京”にこだわるの?」という”執着”について考えたことがある。その派生で私自身「かくこと」がしたいと思いました。
でもライターになりたいのか?――違う。
コピーライター?――違う。
エッセイスト?――違う。
ルポライター?――違う。
編集者?――違う
記者?――違う。
ただ文字を書きたいわけではありません。物語を書きたいそう思ったのです。そのために、小説投稿サイトにも登録し始めたこともありました。でも、小説投稿サイトを覗いてみると、思い描いていた「小説」は見当たりません。
異世界転生だったりチートだったり。いわゆる「なろう系」ばかり。なんで「なろう系」が受けているのかもわからないです。小説投稿サイトに投稿するということは読者は「なろう系」が好きな人たちばかり。そんな読者の中に投じなければいけない。その事実に私はいつももやもやしていました。
それをツイッターでも少し呟いてもやもやを吐き出していました。
以下Twitterからの引用。
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そもそも、なろう系ってなに?って話なんですよ。そして調べてみると「小説家になろう」ってサイトでよく人気になるようなテンプレ展開のことを言う。それはなろうだけじゃなくてカクヨムとか他サイトでも人気の作品は大体そのテンプレばっかり。
異世界転生、俺TUEEEE、チート、悪役令嬢、ハーレム、無双。ある評論の言葉を借りて「ストレスフリー=主人公が負け知らずな小説」。それがなろう系。
「小説家になろう」からとってなろう系なんだろうけど成り上がり無双ってことかな.......。成り上がりが正しいか微妙だけど。
私結構読まず嫌いが多いんですよ。アニメ系(電撃文庫系)の「ラノベ」は読めるけど、文学としてのライトノベル(山田涼介筆頭とした軽い文体)は読めない。だから山田涼介系譜はそもそもタイトルと作家名聞いただけで読めないなっておもってしまう。
なろう系も読もうという気が全く起きなかった。興味すらなかったから問題なんだけど。で、批評するんだから読んでみようと人気1位の作品読みました。確かにストレスフリー。でもつまんない。何も感じない。なんか、展開が読める。つまんない。
んで、山田涼介系となろう系どちらもつまんなくてやっぱり苦手って思った。それで終わり。じゃあなんで私は苦手とするのか共通点考えたんだよ。
「地の文が圧倒的に少ない」「セリフばっか」「展開が読める」主な理由は以上。結論を一つ一つ理由を述べる。
「地の文が圧倒的に少ない」
必要最低限の文量で情報が読者に伝えられているかと言われたら違うんですよね。情報量が足りない。読者に想像の幅を持たせると言えばよく聞こえるけど、それって作家の驕りだと思うの。怠ってると感じる。読解力不足?言ってろばーか
「セリフばっか」
地の文が少ないとセリフで説明するしかなくなるよね。あと会話文が無駄に続く。あれ理解できない。会話文多すぎると台本でも呼んでるの?って思う。「RPG系に毒されてる」って意見もあるけどその通りだと思う。RPGは地の文無いからセリフで説明するしかない。それ小説で書く意味ある? せっかく小説という方式で表現豊かに言葉を操って何通りもの彩りを与えられる媒体だと言うのに、それを無駄にしてまで小説という媒体でやる意味あるの?って思う。
古風な考えだな黙ってろ?勝手に言ってろ。私は「文学的」な作品が好きなんだよ。
「展開が読める」
ほんとこれ。つまんない。
なんでつまんないのかっていうとテンプレだからっていうのも作用してる。結末知ってるからつまらん訳じゃない。私は結末知ってる方が映画とか楽しいとも思える。じゃあジャンプなん「主人公が成長して勝利する」ってテンプレとかいう奴、校舎裏な。テンプレにしたって展開と内容が同じなんだよ。違うの設定くらい。事故って転生して仲間増えて力を誇示して(ハーレム築いて)勝利してハッピーエンド。はい終わり。だから薄っぺらい。
同じ味のもの食べ続けて飽きない?その食事楽しい?私は楽しくない。飽きる。機械的に食べる食事になってつまらん。美味しいならいいよ。その人のことは否定しない。これから毎日3食蕎麦ですって言われたら受け入れるもん。好きだから。美味しいし。
でも娯楽ってそういうもの? なにかしら自分の興味をひく刺激が欲しくて読むんじゃないの? だから毎日食べるラインナップ変えてるんじゃないの?
なろう系、ライトノベルのテンプレって設定だけしか変わらないから作者の顔が見えないんだよね。逆に作者の顔が見えすぎるって意見もあったけど。私には作者の思ってることがわかんない。なにを思って、伝えたくて書いてるのか全くわかんない。だからつまんない。
でもそういう小説がいま大衆に受けてる。なんで? 学力検査では数学ばかり注目されるけど国語力も年々減っていたはず。確証はない。私がそう感じてるだけかもしれない。
要は、むつかしいぶんしょう、っていうのが読めない層が増えたってことではないだろうか。由々しき事態。文学館の来訪者も最近はメディア効果あるけどそれでも少ない。
あと、そもそも文学に親しみがなくなってきているよね。業界自体が圧迫されてる。紙とか電子とかよりそもそもの読者が減ってる。右肩下がり。だって時間が無いから。文字より映像とか音楽の方が慣れ親しんでるから。本より楽しい娯楽がいっぱいだから。
文字以外の楽しい娯楽が増えたっていう現象。それが逆に小説にも現れ始めた。侵食された。逆輸入された。小説にも映像やゲームのようなものを求められるようになってしまった。小説としての価値じゃなくて映像やゲームといったものの価値を。
それって違うでしょ。
すこし本論と外れたこと言うけど、均すの日本人好きだよね。全部均一。同じものばっか。つまんない。旧軍隊じゃないんだよもう。個人は個人の時代だろ。同一存在じゃないんだから同じってことはありえないんだよ。
だから顔も違う感じ方も違う見える景色も違う持ってる価値観も同一ではない。断じて。
「小説」に映像やゲームを求められるようになった。広く馴染みのあるものの方がストレスフリーで受け入れられるから。それが生み出したモンスターが「なろう系」「ライト(な文体の)ノベル」ってことなんじゃなかろうか。
大衆はなろう系やライトなノベルを求めている。私は情景描写や感情の変化を感じとることを小説に求めてるんだ。
結果じゃなくて過程がどれだけ語られるかを求めて小説を読むんだ。彩ある文字が読みたい。刺激が欲しい。極端に言えば予想を裏切るわくわくが欲しい。
サイトに登録して書いてみようとしてるし短編を投稿してみたけど伸びないし、いいなって思った作品も伸びてないのなんでかなって思った。
マジョリティが求めるものと合致してないからだよね。そりゃ伸びませんわ。
「文学作品」は小説サイトではマイノリティ扱いなんだもん。あーあ。こうやって小説サイトの実態を私の私情と感想ましましに駄弁ったけど。
そういうことで好きになれません。長々とツリー重ねて言うことじゃないかもしれないけど。みんな「文学」読もうぜ。
これを吐き出してからは、文学的な作品を書いて評価されたいというなら小説サイトでもいいけど、文学賞に応募してみるのはどうだろう。そう思うようになりました。
文字数規定とかはあってもしかしたら書きたいのは短編だから文字数そんな無いから無理って人もいるだろうけど。でも文学賞、今応募人数以前より減ってるらしいんですよね。だから狙い目と言いますか。
あと折角文学的な作品をかけるなら、そういう日本語を扱えるなら、伝えたい思いがあるなら。よければ挑戦して欲しいですよね。
伝えたい文章があるというのは凄いことなんですよ。目的ない文なら誰にでも書けるけど、伝える日本語で伝えたい思いがあるっていうのは。だから公に認知されて欲しい。すこしでも爪痕を残して欲しい。
これは私のわがまま。そして自分自身もその対象なのでブーメランじゃんwと笑っていいよ。
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以上
一日おいて、改めて思考整理につらつらと考えた。じぶんのしたいこととこの風潮と小説サイトへの思い。そうして一つ気がつきました。
「小説投稿サイトにこだわる必要なくない???」
物語が書きたいなら、小説投稿サイトに拘る必要はない。今まで通り頭の中で妄想している手段もある。でも、アウトプットするとまた違ったものが出来上がる。それが楽しい。そして楽しく書くのもいいけど、どうせならなにか伝えたい。
坂口安吾みたいに。心を揺さぶるものを書きたい。そう、欲を持ってしまっている。ならば、やっぱり。文学賞投稿に向けて書いてみたら良いんじゃないか。
今までみたいにファンタジー系のものを夢想するのもいいけれど、どうせならテーマを決めて、コンテ書いて、80,000字書いては見ないか。
(正直集英社の編集長に小説もどき見せた時、文章大きく変えられなかったとか「書く側の人だよ」って言われたので自信ついてるのもありますw その時点で一次選考は通ってるような気がしてます。)
大衆の読者を見ないのは違う。けど、Web小説を求める読者と紙媒体の文学を求める読者はまた傾向が違う。ならば。私は「文学」を求める読者に物語を綴るのが良いのではないだろうか。正直文筆家は儲からないけど、それで済むなら普通に就職したほうが良い。さっさと体調整えて就活して正社員なればいい。でも儲けたいから書くんじゃないんだよ。
書きたいから書くんだよ。
書かないと呼吸できない、というわけではないけど書かないとわだかまりが出来てしまう。ずっと胸に支えていて気持ちが悪い。
それに気付けただけでも大きな一歩ではないでしょうか。
そう気づけたならまずは前に進んでみようと思います。
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