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繊細が音楽フェスでツラいこと5選

① ノリ方がムズイ

フェスにきたからには音楽に合わせてノリたいんだけど、全力でノッた場合に後ろの人から「こいつのノリ方、なんか変じゃね…?」って思われてたらどうしようと思うから、4割くらいの力でノルことにしてる。このとき、横揺れはダサい気がするので、基本は縦揺れ(?)を意識する。

※イメージ

もしビートに乗りこなせずにズレてしまったら、後ろの人から「こいつ縦揺れのくせにズレてんじゃん」と思われたらどうしようと思うかもしれない心配があるので、なるべく前の人と同じステップをきざむことで安心感を得ている。

② 友達がいない

そもそも、一緒にフェスに行ける友達がいない。だから、フェスで「久々〜うえ〜〜い!!!」と集まって酒を酌み交わす集団を見ると死にたくなる。もし休みのタイミングが合ったとしても音楽の好みまで合うとは限らないから、うかつに誘うこともできない。そもそも「へえ〜〜…そういうの聴くんだ〜〜…」と思われたくない(アーティストにも申し訳ない)から、他人に好きな曲を共有できない。来世は、「Spotifyで年末に今年一番聴いた曲」をTwitterで晒せる人間になりたい。

③ グッズを買えない

フェス限定のグッズを買えない問題。もしフェス限定Tシャツを着て会場入りしたとして、「あいつまんまとフェスで浮き足立ってて草」「フェス主催者のカモで草」と思われたらどうしようと思う。背面に歴代アーティストのラインナップが書かれてるフェスTシャツは最悪。後ろのカップルがそれを餌に「うわあ〜2017年のフェス、超懐かしいね〜」「あ!この年〇〇出てたんだよね!」とか話してるのを見ると、着てる人のことがいたたまれなくなり直視できない。ただしアイドルTシャツは"アイデンティティの証明"ではなく"お布施"だと思っているので、普通に現場に着ていける。

④ 声を出せない

「もっと声だせよ!」「全然聞こえねえなあ!」「セイホーウオ!」などとアーティストが客を煽ってきても、声を出せない。指笛もできないし「フウ⤴︎みたいな歓声ももちろんあげられない。頑張って声をだして、隣の人に「こいつ、めっちゃ声だし頑張るじゃん、バレー部かよ」って思われたらどうしようって思う。基本、他人に私が心から楽しんでいる姿を見られたくない。お客さんはアーティストを見にきているのであって、私のことなど誰ひとり 1ミリも見ていないことくらいわかってるのにね……

⑤ 前の方に行けない

フェスの楽しみ方の一つに「前列でみる」という体験がある。でも、1人では前の方に行けない。なぜなら、万が一でもアーティストと目があったりイジられたりしたくないから。アーティストによっては、1人のファンをロックオンして歌うこともあるけど、あれは地獄絵図だと思っている。もしかするとDVDになるかもしれないし、フェス映像をTVで流されて、どっかのカップルがその映像をみて「こいつブスのくせに、アーティストにロックオンされて照れてて草」とか笑いものにされたらどうしようと思う。

オマケ「それでもゾーンに入りたい」

いろいろといらない気を使ってしまうので、傍目からは「大丈夫?ちゃんと楽しんでる?」と心配の目で見られてしまうものの、決して楽しんでいないわけじゃなくて、もちろん心から「最高!!!楽しい!!!」と思ってフェスに行っている。クラブではスピーカーに張り付いて踊るタイプだし、(うるさい音が苦手なくせにクラブは好きだから「繊細とは?」ってなるけど)ゾーンに入ったら他人を気にせずに楽しめる。理想は「音楽で心が溶けて他者が気にならなくなり、自分対音楽しかそこに存在しないゾーンに入ることで、物理的にも前の列に来ちゃってた」みたいな音楽体験。それをさせてくれるアーティストを求めて、しょうもない"殻"をやぶりたくて、フェスに行くのかもしれない……

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