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繊細の花見の憂鬱5選

① 花見に行く友達がいない

繊細ゆえ(?)サクラを見るのが好きだ。ピンクに色づいたサクラの木の下で、お団子を食べるのも好き。しかし、いかんせんその団子を分け合える友達がいない。ひとりで団子を食べながらまわりを見渡すと、友達同士でわいわい語り合うグループがサクラ以上に一面に広がっている。遠くから飛んできたフリスビーを投げ返したついでに自然にグループに紛れ込み、「疲れたからちょっと休もう」となったタイミングで「よかったらどう?」とどさくさ紛れに団子を分け与えることはできないだろうか。…まあ、当然そんな勇気はないのだけど。ああ、桃太郎になりたい…

② 会社の花見メッセのノリが辛い

サクラの開花シーズンになると、仕事はそこまでできないけど賑やかし担当で可愛がられてる営業チームの男が「サクラを見る会」みたいなしょうもないタイトルのメッセージ窓をつくりだし、1分もしないうちに🌸」「最高」みたいなスタンプがいくつもつく現象が起こる。たしかに花見は最高なんだけど、「春といえば花見飲みっしょ!」の浮き足だったノリが透けて見えていたたまれなくなり、同じテンションでスタンプを押せない。おそらく私は気を遣われてその窓に入れられてるだけで、ほんとうは1分以内に「🌸」「最高」のスタンプを押した人たちだけで行きたいに決まっている。

③ 花見での孤立が怖い

もし知り合い複数人の花見にお邪魔することになったとしても、怖いのは孤立である。グループで花見をしているはずなのに、なぜやらいつの間にかひとりで花を見ながらひたすらお酒を飲む「ソロ花見」と化すことが多いのだ。お酒の場で手持ち無沙汰になった人間は、飲むことしかやることがなくなる。たくさん飲むことで「ちゃんと花見を楽しめてますよ」アピールも兼ねているが、誰ひとり私の飲みっぷりを見ていないので、ただの飲み損である。よって誰よりもハイペースでお酒を飲み、誰よりも早く酔いがまわって、早々に「ここにマットあったら寝れるのにな…」モードに突入するのだった…

④ 風が強い日の花見が心配

花見で食事をするときは、たいてい紙皿や紙コップを使うことになるが、寿司のときは要注意。紙皿に醤油を入れると、風が強い日はもろともぶっ飛んでいくリスクがある。もし目の前に座っている知り合いの知り合いの知り合いが白いシャツを着ていようものなら、私は内心気が気でない。「春・花見=爽やか。爽やか=白っしょ!」みたいな気持ちで、今日のために新調したシャツかもしれない。そこに"黒の権化"みたいな醤油が降り注いだら…想像しただけで身震いする。リスクと隣合わせなのに、よくそんなに歯茎を出して笑ってられるな。そうして私はしばらく、"醤油の入った紙皿を押さえるだけの存在"になるのであった。

⑤ サクラの写真を撮れない

映えるサクラの写真を撮るために、いい感じの形状のサクラの木に群がる人々がいるが、私はこの群れのなかには一生入れそうもない。でも本当は少しだけ、そこで撮ってみたいと思っている。でも「あいつ並んでまで映えたがってるよw」「インスタのフォロワー2は下がっとけよw」って思われたらどうしようって思うから、「サクラの写真をうまく撮れたから何だって言うの?その写真、一生見返さないから」と自分に言い聞かせて、「映えとか興味ないです顔」をしながらサクラを見上げる。美しいものが好きだから花見に来てるくせに、"映えに興味ない顔"って…無理があるよな…

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