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うわっと泣きたい日に。/こはならむさんcover EP「泣きながら」

こんにちは。桜小路いをりです。

私には、たまに、うわっと泣きたい日があります。
それは、特に悲しいことがあった日ではなくても訪れて、でもそういう日に限って全く泣けない。

そんなときに「代わりに泣いてくれる」EPがあります。

それが、こはならむさんのカバーEP「泣きながら」。

収録楽曲は以下の通りです。

1.心做し
2.君の神様になりたい。
3.アイロニ
4.天ノ弱

有名で人気な楽曲ばかり。ラインナップだけで既に豪華です。

これらの曲は、全てリリースよりも前にこはならむさんのチャンネルから「歌ってみた」がアップされています。

このEPは、「泣きながら歌ってみた」「感情を沢山こめて歌ってみた」が人気を博しているこはならむさんが、「原点回帰」をテーマに制作されたものです。

新たに収録された、らむさんの「原点回帰」でいて新たな歌声には、「歌ってみた」の動画とはまた異なる美しさと臨場感があって惹きこまれます。

「心做し」は、掠れる声で紡がれる歌詞の朗読から始まり、泣き崩れる直前の絞り出すような声が印象的です。

このMVで持っていらっしゃるのは、恐らく2本のバラだと思います。ちなみに、2本のバラの意味は、「この世界はあなたと私だけ」です。

次の「君の神様になりたい。」は、心の奥に押し込めていたあらゆる感情を吐き出して叩きつけるようなカバー。「僕は無力だ」と何度も叫ぶシーンは圧巻です。

このMVでらむさんが持っているのは、かすみ草とスズランの花束だと思います。かすみ草の花言葉は「幸福」や「感謝」、スズランは「再び幸福が訪れる」です。この歌の中の「君」に捧げる花束なのではないかな、と考えています。

3曲目の「アイロニ」は、「君の神様になりたい。」とは打って変わって、まろやかで柔らかな声で展開していきます。ぽつん、ぽつんとつぶやくような歌い方が、とても切ないです。

このMVでらむさんが手にしているのは、オレンジ色のガーベラのお花だと思われます。この花言葉は「忍耐」です。頑張って頑張って、心の糸がふっと切れてしまった瞬間を描いているような「アイロニ」にぴったりです。

最後の「天ノ弱」は、らむさんの歌声の魅力が存分に発揮されたカバー。「天性の弱虫さ」という台詞の後の、込み上げる感情を一気に吐き出す歌い方に惹き込まれます。

このお花は何だろう……クレマチスの仲間かな。ご存じの方がいらっしゃいましたら、コメントくださると嬉しいです……。


らむさんの歌声は、「上手く歌おう」「綺麗に歌おう」というものではなく、震えても、しゃくりあげるような声が入っても、「とにかく伝えたい」という想いが見える気がします。

でも、力任せに叫ぶ歌声とも違うように感じます。
その曲を聴いたときに、聴き手の心で動く感情の機微に寄り添った感情の表し方、というのでしょうか。

らむさんの「歌ってみた」は、らむさんがその歌をどれほど聴き込んでいるか、らむさん自身がどれほどその曲に救われたのかが伝わってきます。(らむさんのTwitterに各カバーの「あとがき」があるので、詳しくはそちらもぜひ。)

もちろん「歌い手」さんではあるけれど、その前に「聴き手」であったらむさんの姿が見えるカバーです。

このEPには、失恋の切なさ、生きることへの疲れや失望、自分への漠然とした苛立ちや無力感、大切な人との別れなど、色んな「泣きたい」に寄り添ってくれる曲が収録されています。

そして、肝心な「泣きたい」ときに出ない涙を代弁してくれるような、「泣くこと」を肯定してくれるような印象も受けます。

代わりに泣いてくれている、という安心感。
自分の感情に正直になって、泣くことも大切だと教えてくれる包容力。

らむさんの歌声はもちろん、EP全体のそんな雰囲気も素敵です。

また、それぞれのMVを見て感じたのは、「こんなにシンプルなのに、こんなにドラマチックになるんだ」ということ。

どのMVも、お花のセットの中で、らむさんが花束を持って歌うカットを繋げたものになっています。

それぞれの曲に合わせて、衣装や髪型、お花が変わっていますが、そのシンプルな演出が、らむさんの仕草の可愛らしさを引き立てているように感じました。何度も見返したくなります。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

「泣きたいのに、泣けない」というとき、この記事をほんの少しでも思い出していただけたら嬉しいです。

今回お借りした見出し画像は、キラキラした天然石の写真です。天然石は、それぞれに意味や言葉があって、大切な御守りになる存在でもあると思います。単なる「おまじない」ではありますが、自分の心をそっと支えてくれる相棒として、手元に置いておくのも素敵です。

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桜小路いをり
最後までお読みいただき、ありがとうございました。 私の記事が、皆さんの心にほんのひと欠片でも残っていたら、とても嬉しいです。 皆さんのもとにも、素敵なことがたくさん舞い込んで来ますように。