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「頑張れ」の重さを、知っているひと。/SixTONES 「THE VIBES」
こんにちは。桜小路いをりです。
先日、SixTONESの4thアルバム「THE VIBES」がリリースされました。
全曲レビューなどはもっと聴き込んでから出したいと思っているので、今日は、このアルバムから私が感じたことを少しだけ。
私は、SixTONESの曲の中でも、特に「エールソング」がすごく好きです。
「Good Luck!」とか、「Sing Along」とか、「NEW WORLD」とか、「光る、兆し」とか、「こっから」とか。
どんな曲を流し込んでも心に響かないくらい擦り減っているときでも、不思議とSixTONESの曲だけは聴くことができる……ということも何度かあったり。
その理由が、SixTONESが間もなくデビュー4周年目という今になって、ようやく分かりました。
SixTONESは、「頑張れ」という言葉が、受け手にとってどれほど重いものなのかを知っているんじゃないか、と。
「THE VIBES」の「バイブス」は、「ノリ」「テンション」「雰囲気」などの意味です。
このタイトルが解禁されたとき、私は、SixTONESのメンバー全員が20代で出すアルバムは今年で最後だし、「こっから」という強い存在感を放つ曲もあるから、すごくエネルギッシュな作品になりそう、と感じていました。
しかし、もちろん、それだけではありませんでした。
アルバム全体の雰囲気(=VIBES)はすごくエネルギッシュだけれど、この作品から私が感じたのは、「エール」でした。
心を武装させてくれるようなワイルドな曲もあれば、背中を熱く支えてくれるような力強い曲もある。
心にそっと支柱を添えてくれるような優しい曲もあれば、努力もやるせなさも全部肯定してくれるような温かい曲もある。
「頑張れ」のひと言で済むような、安いエールじゃなくて。
信じる道をひたすら走り続けたいときも。
見えてきたゴールに向かってラストスパートをかけたいときも。
走り疲れて、立ち止まりたいときも。
これまでの道のりを振り返りたいと思ったときも。
走り続けたせいで緩んでしまった靴紐を結び直したいときも。
一歩を踏み出すことすらできないほど、何もかもが擦り切れてしまったときも。
頑張り続ける間、頑張りの最中の小休止、もう頑張れないとき。
どんなときにも、「今はこの気分」という音楽が、必ず見つかるアルバムなのではないかと思います。
きっと、頑張ってない人なんて、いない。
みんな、もう十分すぎるくらい頑張っている。
その「今」を、最大限肯定することは忘れずに、次の一歩への道標を灯してくれる。それが「THE VIBES」という作品ではないでしょうか。
その一歩を、また走り続けるための助走にするのか、休むためのクールダウンに使うのかは、もちろん受け手次第で。
きっと、どちらを選んでもこのアルバムの曲たちは、その決断を肯定してくれる。
強さの中に、確かな優しさがあって、決意があって、信念があって。
このアルバムに収録されている曲の一語一句、音のひとつひとつを全てを大切に心に書き留めて、感じた想いを零さずにいたい。
そして聴くたびに、「『頑張れ』という言葉の重さを、忘れずにいよう」というこの決意を、靴紐を結び直すように、自分の心に刻んでいきたいです。
今回お借りした見出し画像は、ガーベラの写真です。ガーベラには色々な花言葉がありますが、その全体に通じる花言葉は「前進」「希望」、赤いガーベラは「限りなき挑戦」、オレンジは「冒険心」や「探究心」です。
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