ピッツァ職人 井川直子さんの「ピッツァ職人」(ミシマ社)。最近出たこの本があの時代のすべてを物語ってくれている。 読み進めながら、年甲斐もなく胸が高鳴って、また寝られなくなってしまった。バックパッカーでナポリに辿り着き、日本人たちと飲んでナポリピッツァ職人になろうと決意し、寝入ることができなかったあの日のように。 2000年代前半の、小汚く危険だけど、人情味が溢れたあのナポリの地の、日本でのナポリピッツァ黎明期のあの時代の全てがある。 職人としての熱意やチャンスな
出店のための打ち合わせや、書類提出などやることに追われた2月。 3/4のオープンから、体制やオペレーションを整えてようやく落ち着いてきました。 現状 僕たちの現状を包み隠さずいうと、工房はスタッフが育ち、美味しいチーズも作れるようになってきた。 福岡店もスタッフが入り、もうすぐ1年というところで卸も始めることができそうで、ようやく安定してきました。 ただバックオフィスが弱い。&にも妻と2人で立ちながら、経理以外の会社の裏方業務(EC、卸、人事、SNS、広報)をほぼ全部えい
ついに10月10日、新商品「CRACKERS」 を発売します。 何が、ついになのか、これ実は2016年ぐらいから始動していたプロジェクトだったのです。紆余曲折を経て、発売開始までようやく漕ぎ着くことができました。 このプロジェクトをもって、この何年か行われていた新規出店、新規リリースが一度なくなり、僕自身は現事業に集中していこうと考えています。そう、様々なプロジェクトの集大成なのです。 チーズ以外の事業を手がける理由 僕たちは、チーズ工房のチーズ製造、飲食店の運営以外に
はじめに 色々な要因で何名かのスタッフが卒業します。 個人的には残念なこともある一方、ガラッと空気感を変えることができる機会だとポジティブに捉えています。 社員10名程度で、かつ飲食、工房、バックオフィスと部門が分かれているので1人が入退社するインパクトが大きくなっているのは以前からのことでしたが、そんなことを屁とも思わない強い組織を作っていきたいと考えています。また、いくつか進行中のプロジェクトがありまだまだCHEEESE STANDは会社として成長していくため、色々なバ
おかげさまで2022年6月4日にCHEESE STANDは10周年を迎えることが出来ました。 10周年を迎えるに当たり、毎年新たに作り上げていく会社のステートメント(会社としてスタンス)、10 principles(会社として大切にしていく10の原則)を301の大谷省悟さん、Loftworkの上村直人さんにも関わってもらい、新たに作りあげました。 大層な表題にしてしまいましたが、食に関わる多くの方にぜひみていただきたいと思うほど、納得できるものができたと思っています。 1
CHEESE STAND公式noteでは、KOSSO RICOTTA CHEESECAKEの概要について語られているので、経営者&企画側からの視点でいくつか書いてみました。 そもそもの誕生理由2020年4月と5月。僕はとある理由で入院していました。すこしずつコロナの拡大により、病院で不要不急の手術を控えるように言われていたけれども、僕にはお尻に火がつくように急ぎたかったのでした。1週間の入院ということで、集中できる環境にいたため、コロナで売上が下がる中で自分たちの強みをまと
いよいよ発表します。 2021年7月稼働を目処に、世田谷区尾山台の環状8号線沿い・AU BON VIEUX TEMPS(オーボンビュータン)さんとD&DEPARTMENT TOKYOさんの間ぐらいの場所で熟成チーズをメインとしたチーズ工房を新たにつくります!! 販売も多少行うのですが、面積のほとんどを熟成庫として使う工房にします。 店名とロゴ、ハートに込めた想い 店舗名称は「CHEESE STAND LAB.」です。 ロゴはスタッフなどからも意見を集め、いくつかの案か
初めて知り合った方や取材していただくメディアの方にでもいつも聞かれる質問があります。 「なぜ渋谷でチーズを作ろうと思ったんですか?」 WEB,メディアにお話したことが一部残っていたりもしますが、自らしっかりと文字に残したことがなかったので、文面に残しておこうと思います。理由は一つではなくたくさんあります。 都市部で作る理由まず、渋谷でつくるという前に、なぜ都市部で作ったのかという話を書いておきます。 僕は2005年ぐらいにイタリアのナポリ郊外で出来たてのモッツァレラの
新型コロナウィルスの感染が拡大していくなかでの、GO TOキャンペーンが自粛要請を受け、こんな声をニュースでよく目にするようになりました。 「冬になると拡大するのはわかっていたことなのに、なぜ対策をしていなかったのか」 「なぜ感染拡大を判断する基準をつくり、その基準を周知していなかったのか?」 起業前にいただけたアドバイス僕は起業時にたくさんの方にパワポで作った資料を見ていただき、いろいろなアドバイスをしていただきました。 その中で血肉になっているものの一つに、Plan
こちらは2015年、ブログに書いたものの転載です。 悩む店をやっていく中で、また会社を経営していく中で、時々すごく悩むことが有ります。 自分自身は会社のトップとして前進のベクトルで仕事をしています。 そして常に全体最適を考えて仕事をしているつもりです。 「街にフレッシュチーズを広めたい」 「新しい価値観を届けたい」 「よい会社を作っていきたい」 またチーズを作る職人としても掘り下げる作業を同時にしています。 ただ、ベクトルを進めるためにはもちろん一人では弱いしスピ
コロナ禍の中、CHEESE STANDとして動いたことをまとめておこうと思います。 製造はほぼスタッフに任せ経営に専念自粛要請を受けてカフェがメインのSHIBUYA店は4月上旬から休業しました。 しかし工房の稼働は止めず、チーズ製造は続けながら、物販がメインの& CHEESE STANDは短縮営業。卸業務、オンラインショップを続けていました。 しかし、多くの飲食店が休業する中で卸の売上高も6~7割ほどと激減し、売上の大半をSHIBUYA店の飲食、卸業務に頼っていたため会
2004年の時に、大学生を1年休学してバックパッカーの旅に出ました。僕はそこでモッツァレラと出会うことができたのです。 モヤモヤとしていた自分が変わるきっかけになった旅だったのですが、実はこのバックパッカーのくだり、取材で何度も話をさせてもらっています(笑)。 店をオープンした頃は30歳だったので、遡ってもまだ8年ほど前の話。当時なら許される気がするのですが、今となっては15年以上も前のこと。その時の話をするのは過去に縋っている感があって、格好悪い気さえしています。 け
Nobless Oblige(ノブレス・オブリージュ)とはフランス語でNoblesse(高貴な)、とObliger(義務を負う)の複合語です。wikipediaによると「主に富裕層、有名人、権力者、高学歴者が『社会の模範となるように振る舞うべきだ』という社会的責任に関して用いられる」とあります。 なんだか、このwikipediaの解説だと義務感が強すぎる気がしますが、僕はもっとカジュアルに、「余裕のある人や知見のある人は率先して社会のために行動をしようよ」という意味で捉えて
4月11日から東京都の緊急事態措置として施設の休業要請が実施されています。その中に飲食店は含まれていませんでしたが、営業時間の短縮などの要請がでています。飲食店が大変、イベントも自粛の中、それに伴うようにチーズ工房の皆も苦労しています。 ここ数年ようやく日本に根付こうとしていた日本チーズの灯火を消してはいけないと思い、動いたことを記録しておきます。 日本チーズ:後述の日本チーズ協会で以下のように定めました。 「日本チーズとは、国際化が進む中で、日本国内で搾乳された生乳から
2004年から名古屋のレストランで働いていました。当時の名古屋は2005年の愛・地球博に向けて、駅前の開発や地域の再開発などもあり、とても景気の良い時期でした。 山奥の大学を卒業したばかりで、世間知らずな若造だった僕は、職場近くのよくいくカフェのマスターに、生意気にも「駅前の再開発の影響ってありそうですかね?」と質問しました。 当時40近くの、自分の好きな本をたくさん置いた世界観の店を運営するマスターはちょっと間をおいて、「そんなの当てにしてないよ。そういうことに振り回さ
2〜3月 は、飲食業界にとっては売上が下がり、いろいろなことを模索した分、負荷が大きかったと言ってもいいかもしれません。多くの人が「これではいけない」と、主体的に動くきっかけになったのではないでしょうか。考えたり動いたりで慌ただしかった2〜3月。 そんななか、なんだか知らない間に暖かくなってしまった気がしませんか? いつまで続くかわからない自粛モードにも気が滅入っきたので、未来のことについて一緒に考えませんか?との思いでnoteを書きました。以下、私見ですので、ご意見いた