ちっちゃいブランドこそ"AI"を使い倒す「6つの最強技」
今回は、話題沸騰の「AIサービス」について、解説いたします。
「AIなんて、所詮なんの役にも立たない」
なんて思っている方もいるかもしれませんが、
今、世界中で話題になっているこのAIは、
一昔前のAIとは比べ物にならないくらい進化しています。
資金力の乏しい個人事業主や中小企業の人、副業でアクセサリー制作をやっている個人の方こそ、
このAIを使い倒すべき
だと思います。
今回は、少々、マニアックな内容になるかもしれませんが、
今後の社会を大きく変わるかもしれないAIを、私たちはどう活用していけば良いかまとめました。
最後まで目を通していただきますと幸いです。
話題のAIサービスについて
まず、話題のAIサービス、「ChatGPT」についてご紹介いたします。
ChatGPTは、2019年にマイクロソフトが10億ドルを出資し、昨年11月にリリースされてから、
わずか2ヶ月で利用者数1億人を超えたAIサービスです。
これまでも、Google検索や、Appleのsiri、Amazonのアレクサなど、AIが使われてきましたが、
このChatGPTは、
人間が自然に話す言葉を理解したり、自然な文章を作ることができるようになりました。
例えば、『ジュエリーとアクセサリーの違いを教えて』とChatGPIに問い合わせてみますと、
普通のブログ記事のように、約500文字で、さらに4つの箇条書きを加えて、10秒くらいで
解説してくれました。
基本的にはWEB上にある情報を収集して、回答しているので、
『ググればいいんじゃない?』と思うかもしれません。
しかし、散らばった情報から欲しい情報をピンポイントで探すのには
結構な時間が掛かります。
なにより、WEB検索はここ1〜2年の検索結果には偏りがあることが、
問題視されていました。
なぜ偏りが出てしまうかというとこのようなからくりがあるのです。
ですが、
アルゴリズムを知らないだけで、有益な情報を発信している人たちが、
世の中にたくさんいます。
また、WEB上の検索結果に表示されるのは、
企業やブロガーが一方的に発信している内容が多いですが
SNS上では、ユーザーが発信しているリアルな情報が得られるため、
最近では、情報のあり方が変わってきたという経緯もあります。
今回のAIは、”ここ”がすごい
今回の「AIサービスの何が凄いか」というと、
ほとんどの機能が無料で利用できるということです。
利用者から直接お金を得る、サブスクモデルも採用されてはいますが、
基本的に、誰でも無料で利用できます。
なぜ無料で利用できるかというと、
提供側が、利用者のビッグデータが欲しいためです。
そして利用されればされるほど、AIの精度は高まりますので、
より実用的なものになっていきます。
さらに、この進化するAIを、より多くの企業に利用していただき、
そこから利益を得るのが主なビジネスモデルになります。
そもそもAIとは
本題に入る前に、AIについて、少し理解しておく必要がありますのでお話しします。
そもそもAI(人工知能)の学習には、
教師あり学習と教師なし学習の2つがあります。
教師あり学習
教師あり学習とは、
AIに「これは何か?」と聞いて、
答えを教えてあげることで学習させる方法です。
例えば、「これはりんごです」「これはトマトです」という正解を教えてあげることで、
AIは「りんご」の画像を見た時に「これはりんごだ!」と判断できるようになります。
教師なし学習
一方、教師なし学習とは、
AIに正解を教えずに、
自分でデータの特徴を見つけるように学習させる方法です。
例えば、りんごとトマトが移る映像を記録させることで、AIがデータを収集して分類し、
これはりんご、これはトマトと判断できるようになるのが教師なし学習です。
教師あり学習は、人から正解を教えてもらえるので、正解が分かっている問題に適しています。
一方、教師なし学習は、正解が分からない問題に適しています。
例えば、人間が目で見ても似たような商品を見分けるのが難しい場合などに有効です。
先ほどのりんごの例だと、スーパーの売り場で、
お客様が手に取った品がトマトかりんごかわからない場合などにおいて、
データが増えれば増えるほどAIの精度が高まって判断できるようになります。
今年、話題になっているAIの「言語モデル」は、
私たちが普段使用する言葉の文法や単語の意味を学習することで、
文章を作ったり理解するための教師なし学習のAIです。
例えば、ある文章を読み込んだAIは、その文章の文法や単語の意味を学習し、
似たような文章を生成することができます。
また、別の文章を与えられた時に、
その文章が何を言いたいのかを理解し、適切な回答を返すこともできます。
だから、ニュース記事、小説などの文章を、AI自らどんどん集めて学習することで、
より人間に近い、自然な文章を作り出すことができちゃいます。
AIでできること =基本=
では、「AIで何ができるか」。
これは、「百聞は一見にしかず」で実際に試していただいた方がお分かりいただけますので、
もし、3分くらいお時間がありましたら、以下の手順で操作してみてください。
そうすると、料理名と材料、分量、作る手順を教えてもらうことができます。
料理が一つしか回答されなかったら、
『他には?』と聞いてみてください。
そうすると、他にも料理名がリストアップされると思います。
これは、最初に作りたい料理から検索するのとは違い、
手元にある材料をもとにAIが提案してくれた料理レシピになります。
仮に、材料から作れる料理をWEB検索した場合、
かなりの時間が掛かると思いますが、
LINEの「AIチャットくん」は30秒で回答してくれました。
そして、上記のような使い方で、気づいた方もいるかもしれませんが、
ひとつのテーマでチャットを続けると、機械が学習してより最適な答えを出してくれる
というのも、大きな特徴になります。
これは、ChatGPTの基本的な機能の一つです。
AIでできること =応用=
AIでできることはテキスト文字だけではありません。
まで、AIが作ってくれます。
ついこの前、
「AIでイラストと物語をたった1日で組み立てた本を、
5,000円の値をつけAmazonで出版したところバカ売れした」
という話もありましたが、
これまで、工数が多くかかっていた人による作業が、
AIに置き換わる時代が、目の前まで来ていると感じます。
また、これらAIは利用すればするほど、学習していきますので、
より多くの人に利用してもらうことにより、精度が高まり実用的なものになっていきます。
そのため、様々なアプリやSNSを中心としたプラットフォームなどが
収集したGPIのデータを活用できるようになっています。
先ほど、ご紹介したLINEの「AIチャットくん」もその一つですが、他にも
ブラウザやエクセルなどの拡張機能でもGPTが使えたり、
noteやユニクロ等も利用を開始していますので、
今後も多くの企業が、どんどんChatGPTを取り入れていくでしょう。
そうなってくると、WEB検索の利用価値はどんどん下がってきますから、
GoogleもAIを発表しているように、今後、AIをめぐる争いは激化していきます。
激化すればするほど、AIはどんどん進化していくことになります。
AI活用する前に
では、進化していくAIをどう活用すべきか、ということについて解説していきますが、
前提として、どれだけAIが進化しても、機械にはできないことがあるということを
理解しておく必要があります。
それは、「人が体験すること」です。
ある場所に行く、風景を見る、温度を感じる、匂いを感じる、手触りを感じる、人と話す
そういった体験は、絶対に機械はできませんし、理解できませんので、
体験で得られた一次情報だったり、その場所や人との会話での気づきだったり、
人の思考は、私たちにとって価値ある財産になっていきます。
その前提を踏まえたうえで、どうAIを活用していくかというと、
「ひとつの道具」としての利用になります。
WEB検索するよりも早く、入力するよりも正確に、他の言語で話したい、或いは文字を入力したい時に
あらゆる情報をすぐに取り出せる、知識ロボットのような感覚で利用することをお勧めします。
そして、WEB検索するのと同様、その情報は鵜呑みにせず、
あくまで、ベースはWEB上の情報だということを忘れないでください。
このことを前提として、AIの使い方を6つご紹介していきます。
表の作成
エクセルやGoogleスプレッドシートに入力することなく、あるテーマを与える事で表を作成してくれます。
下記の表は、ChatGPTに表を作らせた一例です。
この表を作ろうと思うと、インターネット上をリサーチしてコピペしても30分位はかかりそうですが、
5秒くらいで吐き出してくれました。
ブログやコラム記事の作成
ChatGPTに、下記のテーマで物語を作らせてみたところ、このような結果になりました。
テーマ:「犬が散歩したら、棒にあたった物語を、500字で作って」
「犬も歩けば棒にあたる」という日本のことわざの意味は、
行動すれば、必ず結果が得られる
というような意味になりますが、
AIはこのことわざの意味を理解した上で500字で物語を作ってくれました。
このように、あるテーマを与えることによって、
ブログの記事やコラムをAIに作らせる事が可能です。
誰でも情報発信ができるようになった今、
ブランドとお客様との情報接点をいかに増やすか、
という事が課題としてあげられますが、
情報発信になかなか時間が割けないというブランドや企業は多いと思います。
AIに執筆を任せることで、その問題は解決します。
さらに、人が1時間かけて試筆するような内容を、数十秒でAIは作成してしまいますので、
これを活用しない手はありません。
SEO対策
SEO対策については、
キーワードを調べたり、競合をチェックしたり、また、人間の勘と経験にも頼った上で、
商品名やディスクリプション、商品説明文を考える必要がありました。
しかし、AIにこう質問すれば、一瞬で解決します。
「〇〇というキーワードで検索された際に、検索結果の上位に表示されるよう、商品ページのタイトルと説明文を作成してください」
そうすると、適度にキーワードを混ぜて、商品タイトルと商品説明文を作成してくれます。
簡単なプログラムの作成
ホームページや、ネットショップで、
ちょっとしたカスタマイズをしたい時があると思います。
ページが表示されたら動きをつけたり、何か特定の条件が発生したら、ページの文言を変えたりなど。
これまでは、ネットで探して試してみるか、お金を払って、誰かに頼む必要がありました。
今回のAIでは、希望する内容を文字入力するだけで、プログラムコードを作成してくれます。
あとは、コピペすれば機能します。
以下は、試しに作らせたコードです。
<!DOCTYPE html>
<html>
<head>
<meta charset="UTF-8">
<title>3分カウントダウンタイマー</title>
<style>
body {
font-family: sans-serif;
text-align: center;
}
h1 {
font-size: 48px;
margin-top: 50px;
}
#timer {
font-size: 96px;
margin-top: 50px;
color: #ff0000;
}
</style>
</head>
<body>
<h1>3分カウントダウンタイマー</h1>
<div id="timer"></div>
<script>
// タイマーのセットアップ
function setupTimer() {
var endDate = new Date();
endDate.setMinutes(endDate.getMinutes() + 3); // 3分後に設定
var timerElement = document.getElementById("timer");
var timerInterval = setInterval(function() {
var now = new Date();
var timeLeft = endDate.getTime() - now.getTime();
var minutesLeft = Math.floor(timeLeft / (1000 * 60));
var secondsLeft = Math.floor((timeLeft % (1000 * 60)) / 1000);
timerElement.innerHTML = ("0" + minutesLeft).slice(-2) + ":" + ("0" + secondsLeft).slice(-2);
if (timeLeft <= 0) {
clearInterval(timerInterval);
alert("タイマーが0になりました!");
setupTimer(); // 3分後に再度カウントダウンを開始する
}
}, 1000);
}
// ページ読み込み時にタイマーのセットアップを行う
window.addEventListener("load", function() {
setupTimer();
});
</script>
</body>
</html>
競合ブランドのレビュー調査
自分のブランドが競合だと感じているブランドの、ネガティブなレビューをキャッチすることができれば、それは、お客様が潜在的に抱えている悩みやニーズということになります。
しかし、AIは、倫理的に問題になりそうな質問、例えば、
「ジュエリーーブランド〇〇についてのネガティブなレビューをリストアップしてください」
には答えてくれません。
そこで、
「ジュエリーブランド〇〇に寄せられたレビューのうち、サービスの改善につながるレビューをリストアップしてください」
と質問することで、ネガティブなレビューを集めることができます。
効果実績のある広告文の作成
広告を出稿する際には、どんな文章がクリック率が高くなるか、
時間をかけて検証する必要があるし、人間の記憶に頼る部分もあります。
ですが、
「過去にクリック率が高かったデータに基づき、商品の広告文を作って」
などと、投げかけることで、新規で効果の出る広告文が作成できます。
また、画像生成系のAIもたくさん出ておりますので、
組み合わせれば、バナーなどのクリエイティブがすぐに作成できます。
AIで便利になるが・・・
以上、今回はAIの活用について解説致しました。
近い将来、
情報を伝えるだけのニュースやメディアはAIに置き換わると思います。
また、例えば、今後、顧客対応をAIに任せる大手企業の動きは進むと思います。
顧客の問い合わせは、分類してデータ化できますから、充分、AIで対応できるわけです。
でも、お客様は機械に相手してもらいたいんじゃなくて、人と話したいんです。
特にクレームは、お客様のニーズの現れそのものですので、
機械に対応されたら、炎上になりかねません。
私たちのようにちっちやなブランドこそ、
機械に任せられる事は任せて、顧客との対話に力をいれるべきなんです。
お客様との対話や、現場で得られる情報、空気感や五感で感じられる感覚、人間の思考や感情は、ぜったいに機械は真似できない、という事を頭に入れておきましょう。
そして、使えるITは使い倒しましょう。
また、自分が見聞きした一次情報がとても大切ということになりますので、
その場所場所で得られた、写真や動画、また、SNSでの投稿や、音声
といった一次情報は、個人の資産として大切にしていきたいですね。
以上、今回は、話題のAIサービスについて解説いたしました。
この記事が、
少しでもお役に立ちましたら「スキ」をお願いします。
また、今後も頑張って更新していきますので
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