見出し画像

人生が変わるタイミング

誰もが幸せな人生を生きたいと思っている。しかし、新しい目標を立てても3日後には忘れ、何かを始めても続かない人は多い。結果、一年前と何ら変わらない日々を生きてしまう。こういう人は、人生が変わるタイミングを迎えていないのだと思う。

人生が変わるタイミング。それは、現状の生き方に絶望したときだ。
「この人生戦略を続けても、絶対に幸せには生きられない」
そう悟らなければ、人はそれまでの生き方を変えようとはしないのだと思う。人間の怠惰な生き物だ。脳は変化を嫌うようにできていて、現状維持で生き延びられるなら、わざわざ何かを変える必要はないと考える。絶望して初めて「このままじゃダメだ」と腹で理解して、動き出すエネルギーが湧いてくる。

2年前の僕がまさにそうだった。学生時代に築き上げた交友関係は全くのゼロ。仕事はひたすら家にこもってカタカタPCを叩くだけ。寂しさと友達のいない劣等感を紛らわそうと、出会いを求めていろいろと試した。そしてその度に、「なんか違う」と失敗を繰り返した。そんな生活を2年ほど続けて、心が壊れた。自分が求める「心のつながり」が一切得られず、人生に絶望した。

その当時はほんとうに辛かった。だが今はあの頃の自分に心から感謝している。絶望に打ちひしがれたからこそ、本気で自分の人生を生きようと思えるようになった。それまでの時間の使い方を徹底的に見直し、余計なものは全部捨てた。本を読み漁り、世界を旅したことで自分らしさを取り戻せた。社会の常識からはだいぶ外れたが、それでも幸せに生きられているのは、あの絶望のおかげに他ならない。

「鬱になれる人はセンスがある」
ある精神科医の先生が言っていたが、いい言葉だと思う。鬱になるのは、自分の心が本当に求める人生とかけ離れた生き方をしているからだ。そういう意味で、鬱になれる人は心の敏感さを失っていない。そういう人が、理想からズレた生き方をしているときに、絶望はやってくる

人それぞれのタイミングがあるだろうから、焦らなくてもいいのだと思う。本気で自分の人生に向き合い始めると、大変だし、周囲から浮くし、時々「なんでこんなことやってんだろう」という気にすらなってくる。それでも、「いや、自分にはこの生き方しかできない」と解かっているから前に進める。だから、人生に絶望するのは素晴らしいことだと思う。

いいなと思ったら応援しよう!