short怪談 飴玉 朗読:かすみみたま様
「空からアメが降ってくればいいのに」
小さな娘のそんな無邪気な願いを、流れ星はかなえてくれたらしい。
今朝、空からは飴玉が降ってきている。
それは人を痛めないように緩やかに落ちてくる。
喜んではしゃぐ娘に、でも私は「取っても舐めちゃだめよ」とたしなめた。
私には飴たちの声が聞こえる。
それは無邪気な声ばかりではなかった。
むしろ、少し黒い。
これはきっと空に昇った魂。
人は死んだらお星さまになるの、そう言った母の言葉が思い出された。
「空からアメが降ってくればいいのに」
小さな娘のそんな無邪気な願いを、流れ星はかなえてくれたらしい。
今朝、空からは飴玉が降ってきている。
それは人を痛めないように緩やかに落ちてくる。
喜んではしゃぐ娘に、でも私は「取っても舐めちゃだめよ」とたしなめた。
私には飴たちの声が聞こえる。
それは無邪気な声ばかりではなかった。
むしろ、少し黒い。
これはきっと空に昇った魂。
人は死んだらお星さまになるの、そう言った母の言葉が思い出された。