大学生が大人になる③
3.繋がり
社会人初日に、この先への自信をなくして落ち込んだ私は、
お世話になった沢山の方々と家族の尊さを実感した。
ただ社会人になってから10日が過ぎると、少しずつ不安や自信喪失も回復し、
出勤は憂鬱だが普通のメンタルを保てるようになってきた。
しかも、大切な人たちへの尊さの気持ちを決して減らすことなく。
多くのひとが言ってくれた。
「君ならできる」
「頑張ることも大事だけれど、自分を大切にね」
「あなたがやりたいことじゃない?」
「あなたらしい」
「また会おう」
こうした言葉が私を支え、背中を押してくれている。
大切な人たちが信じてくれている分、
悲しみながら背中を押してくれた分、
「さようなら」じゃなくて「またね」と言ってくれた分、
いつでも弱音を聞いて味方でいてくれる分、
私はその思いに応えたい。
負けたくないし、応援してよかったと思ってもらいたい。
私は自分のために働くだけではなく、こうした人たちのためにも働く。
インターンNの方からもらったネクタイやハンカチを身につけ、
SLDPでもらったボールペンをポケットにさし、
Vでもらった本カバーをつけた本をしまいこみ、
姉からもらった財布を鞄に入れ、
母からもらったキーケースと名刺入れを常備し、
父といった観光地で買ったネクタイピンを持ち、
祖父母が買ってくれた(出資してくれた)小物を持ち、
私は行く。
未熟な元大学生は、立派な社会人になることの難しさを自覚し、そのための覚悟を持って、前へ歩む。