サブスクリプション化が進む物流ロボット ビジネス
最近物流ロボットメーカーとして世界的に勢いを増してきた 2015年に北京に設立されたギークプラスは、今年(2022年) 4月より作業数量に応じて利用料金を徴収する従量課金サービス(Geek+ Logistics as a Service) を日本で開始します。物流ロボットの従量課金サービスは米国でも登場し始めてはいますが、まだ広がってきている印象は薄いのが現状です。物流現場においてロボットを所有せずに運用できるメリットは多くある半面、故障した際の対応などまだ個々の現場で対応しなければならない点も多く、物流市場において重量課金サービスにシフトするには越えなければならない山がいくつかあるように思います。
物流ロボットの従量課金サービスは、例えば運んだ荷物の回数などに応じて課金する新しい考え方です。つまり物流量が多い時期にはそれを捌くのに必要な台数のロボットが導入でき、物流量が少ない時には減らすこととで物流量に応じて費用が変動しますので、運用費用も把握しやすくかつ予測しやすくなります。ロボットを導入する企業はロボットを購入する必要がないため導入コストが大幅に抑えられ、導入するロボットの数が多くなればなるほどロボットの導入に伴う投資リスクは低くなります。もちろんロボット本体だけでなく、ソフトウェアも含めたシステムすべてがギークプラスから提供されます。取扱商品や作業内容の変更などにも柔軟に対応できるのも特徴です。さらにギークプラスではロボットの運用を事前に学べるサービスも提供開始するのは素晴らしい取り組みだと思います。
もちろんこの従量課金サービスがロボット導入の課題をすべて解決するものではなく、あくまでも従来のロボット購入の他に選択肢が増えたと考えるのが正しいと思います。つまりロボットの導入フェーズに合わせて適切な方法を選ぶことができるようになることは、ロボットを利用する側にとって短時間かつ経済的にロボットを導入でき運用できることは大きなメリットだと思います。ロボットを導入するのではなく、自動化ソリューション(サービス) を導入するという考え方が広がりつつあります。