じぶん時間を生きる
佐宗邦威さんの「じぶん時間を生きる」を読みました。その中に描かれていたのは、資本主義の枠から脱却し、自己のリズムに身を委ねる新たな生き方の提案でした。
冒頭部分には、私自身、あまり共感できない部分もありました。超エリートの著者だからこそできたことで、自分には真似できないことかなという疑いもありました。
しかし、第2章から先に進むと、どんどん興味を惹かれて面白くなってきました。ここでは、自己の変容と新自身の出現を促す過程について語られています。そのテーマは"トランジション"です。
手放すべきものは手放し、完了すべきものは完了させる時期
自分の興味に従って行動し、新たなコミュニティに参加するニュートラルゾーン
徐々に新しい自分を解放し始める再生期
第2章だけでも、新たな自己への道筋を描くインスピレーションが得られました。これが私が現在向き合っている課題だと感じます。
しかしながら、この過程には正直、不安も覚えます。従来の自分を捨て去り、新たな道を進むということは、明確な目指す先が見えない部分に踏み込むということです。それでも、自分の感情に従い、その不確実性を抱えつつ進んでいくのが重要だと気付かされました。
ただ時間を効率的に管理し、タスクを消化していくだけのタイムマネジメントではなく、自己の時間そのものを見つめ直すこと。
住む場所、付き合う人々、そして何よりも仕事自体を選び直すという大きな視点で時間の使い方を再定義する。そんな広大な視野から見た時間の在り方について、この本から強く感じ取ることができました。
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