【青年海外協力隊】「任期短縮」を決めた隊員がすること。
この記事は、前回の記事の続きです。
青年海外協力隊の次の進路に「現地就職」を選んだ話。
前回の記事では、青年海外協力隊の隊員である私が南アフリカ企業への現地就職が決まった話をつづりました。今回は職場やJICAに報告した時の様子をつづります。
JICA事務所に報告したのは、会社のオフィスを見学した後。
ほぼ決まりではあったけど、まだ入社できるとは確約はない状態だったので少々早いタイミングだった。だけど…
直接、顔を合わせて話しておきたい。
相手の反応が知りたい。
早く話すことは迷惑ではない。と信じている。
だから、帰国の4カ月前となったその時に話した。
ニュアンス的には考えの共有という感じだったが、ほぼその方向にむけて動きましょうという感じ。担当してくれている職員に話して、すぐそのまま所長にも一報が入った。
話した職員の方は私の先の人生に関わる決断で、後ろ向きな決断でもないからと了承してくれた。
そして職場。
JICAの職員の訪問を控えていてその時でも良かったのだが、その前に私から話すことにした。
2年の契約で働いている身分だし、職場からの協力も不可欠。会社からコンタクトがあってその話を受けたいという旨を伝えた。
所属長と二人で話したのだが、その場ですぐ理解してくれた。
決める前に相談してくれてありがとう。
ボランティアの身分から会社からオファーをもらえたことは、あなたのキャリアにとってもいいことだ。あなた自身で結論を出しなさい。
と。もうね、泣くよね。←
情報が共有されたところで、日程を固める。
JICA 出来るだけ活動してはどうか。
会社 11月に来てほしい。
現職場 日程については言及なし。
私 日本で数か月休暇が欲しい。
初めは会社はもっと早く、私ももっと長く、と希望してたもののJICA側の「2年間という国同士の契約のもと、日本の税金で来ているのだから出来るだけ活動しては?」という所長の話もあって見直すことにした。
そして、任期から約1年半の8月末での離任が決まった。
ここから進みが早くなった。
特にJICA側の進捗が私が思っていたより早かった。会社のやり取りが思ったより進まないなか、任期短縮願の提出や帰国便の手配などに掛かっていたので少々ドキドキした…。
万が一、会社の話がポシャったら何のための任期短縮かと…。
さて、協力隊の仲間内で「任期短縮」というと、就職や進学が理由のこともあるものの、どうしてもネガティブなイメージが強い。活動や生活、人間関係などストレスは日本の比でないから心の病にかかる寸前には帰国することも。また、ケガや病気も日本ではなんてことなくても、途上国では一大事になることも。
訓練所では修了時に、みんなで「2年後に元気で帰って再開しよう」という誓い合う。だから決断するときは少なからず後ろ髪を引かれるものもあった。もちろん、最後は自分の意思で決めた。
最近になって、自身のSNSで任期短縮することや南アフリカで就職することを公表した。同期隊員からは祝福のコメントがいくつも届いたのは救いだった。
とはいえ、途上国のためと信念が強い隊員からは、協力隊を自身のキャリアのステップに使うことを嫌う人もいる。そういった隊員からは反感もあったらしい。これも人それぞれ。仕方ないことではある…。
帰国まで一カ月半の今、現状では帰国日やフライトは決まった。また、職場での最終報告会や表敬訪問なども決まっている。活動のまとめに本格的に入ってきた。
「立つ鳥跡を濁さず」
日本人らしくしていこう。