見出し画像

今年、最初に読んだ小説「革命前夜」

みなさん、こんにちは。しんまるです。

買ったのは去年の年末。お気に入りの本屋さんで書店員さんのお薦めに惹かれて買いました。私はこういうのに弱い。でも、このおかげで良い本に出会えているのもまた事実であります。

この著者の本は読んだことがありません。今回、手にしたのは、須賀しのぶ著「革命前夜」

舞台が日本ではなかったこと、音楽のことが題材であることから、期待半分、不安半分。

日本が舞台でないのは、現在、私の関心が海外より国内に向いていること。音楽のことが題材なのは、自分が音楽を分かっている人間ではないと自覚しているからです。

年が明けて、冬期休暇も終盤になった日にこの本を読み始めました。すると、止まりません。頁を繰る手が。

この先の展開がどうなるのかがすごく気になる。でも、今、読んでいる場面をもっと堪能したい。私の心はその繰り返し。でも、頁を繰る手は止まりません。

はい、一気読みでした。ここまで早く読んだ小説は久しぶりでした。

読後に思ったことは、日本が舞台でないから面白くない、かもしれないと思っていた自分の浅はかさに気付いたこと。

そして、戦後であっても、どの国にも当たり前に住んでいる人たちの歴史があり、葛藤があり、苦しみがあり、悩みがありという様々な感情を垣間見ることができたこと。たとえ、それが小説の中のものだったとしても。

私にとって「ベルリンの壁崩壊」というのは、遠い昔にテレビのニュース番組で見た映像をかすかに覚えているくらいで、それ以上のことは知識もそれが意味することもよく分かっていません。

おそらく、それを分かっている人たちからすれば、この小説に込めた著者からのメッセージがもっと届いたのではないかと思います。

それでも、現代史に関心を持っている私が、この本を読んだ意味は大きいと思っています。当たり前ですが、現代史も日本だけで完結するわけではないからです。

もう一つ、この小説を読んで思ったこと。私は基本的に今までの人生に後悔はありません。ただ、音楽を少しでも語ることができる、つまりは、楽器を演奏した経験がある人ではありたかった。

ひとは何歳からでも学習できる。私もそれに異論はありません。ただ、音楽というものは、この年齢で始めても遅いと私は思います。できる人はいるのかもしれませんが、私には遅い。

ですので、大昔に学校の音楽の授業で習った「バッハ」とかの凄さが分かりません。そういう自分が少し嫌です。欲張りですかね。

すごい小説に出会ったことの興奮と幸せ。歴史を知らない自分への失望と希望。音楽のことがもっと分かったらいいのに。という色々な感情が自分の中で生まれた小説でした。

とは言え、総合的には、圧倒的に読んでよかった小説です。良いスタートだと思っています。

最後までお読みいただきどうもありがとうございました。




いいなと思ったら応援しよう!