shingu___

歌詞を書く時、メモ程度のような短編小説のようなものを考えてるので、皆が見れる場所に捨てておきます。あと、日記

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歌詞を書く時、メモ程度のような短編小説のようなものを考えてるので、皆が見れる場所に捨てておきます。あと、日記

最近の記事

2024.10.26

ずっと暑かった気温も急に寒くなった。 メンバーが飲んでいたコーンポタージュの香りで、一気に冬を感じた。 おっとりした夏と、せっかちな冬が毎年喧嘩をしているみたいで仲良くして欲しいなと思うし 秋はいつも身を引いて良い奴だな…とも思う 昨日はまだ何も始まってもないバンドのライブを、誰にも何も伝えずに内緒でやってきた。小さなトラブルを重ね、フルメンバーではない状態、決して完成しきったものでもない状態での出演。初めましてのお客さん、初めましての対バン、物販に何一つ置いてない机をみて

    • 月夜

      「今夜22:00地球は月と衝突します。残りの人生をお楽しみ下さい」 テレビから流れてきた声を聞いて僕は君の元に走り出していた。 ーーーーーーーーーーー 今日も君の机の周りには沢山の友達がいて、楽しそうに話をしていた。君以外のうるさい人間が全員死んでくれたら、僕と君はずっと2人きりになれるし、月を見ながら「月が綺麗ですね」なんて洒落た会話もする事ができるんだろう。なんて考えながら僕は1人机で寝たふりをしていた。 君を好きになる前は君の目の前で普通に話せたのに今の僕にはそれがで

      • 花火

        七月の終わり外は暑い夏。 世界では突如現れた新型ウイルスが流行っている。出会いもなくすることがない。暇だ。 折角なので友達に教えてもらったマッチングアプリを使ってみることにした 意外とすぐにマッチした。可愛らしい年上の女性だ。 別に退屈だっただけと自分に言い聞かせながら謎の罪悪感をもって最寄りの駅で君を待つ。 不意にチューベローズの香りがして、みてもないのに僕が待っていたのはその人だと分かった。 「はじめまして!」この手の出会いが初めてではないのだろう。慣れたように君は会話

        • さよならを

          雨のような溶けかけの雪が朝に舞っていた。 (地面に落ちたところですぐに消えるだろうな) なんて適当な事を考えていると、 何かが急に僕の上着のポケットに入ってきた。 彼女の手だった。やっぱり寒かったんだ… だから手袋を持って行こうって言ったのに… 僕と目があった彼女は寒いだなんて絶対に言いたくないのであろう、白く濁った吐息を吐きながらただ、何も言わずにニヤリと笑っていた。 いつでも自分の負けを認めない君の事を、すぐに強がる君の事をずっと守りたいと思っていた。 「明日の朝こ