「順算思考」で、コミュニティマネージャーに取り組んだら、思いもよらない嬉しいことが起きた【ユタカジン】
先ごろ、10月12日に私がコミュニティマネージャーを務めていた「先送りせずにすぐやる人に変わる 100日チャレンジ 第九期」がめでたく卒業式を迎えました。
「フィナーレ」という言葉がこれほど相応しい卒業式はなかなかないのではないか?と思ってしまうほどに感動的な会になったと思います。
皆さま、100日間のチャレンジ本当にお疲れ様でした...!
この100日間は私にとっても大変エキサイティングで、タスクシューターとして、コミュニティマネージャーとして、貴重な経験をたくさんさせてもらいました。
関係者の皆様には本当に感謝しかありません。
今月のユタカジンでは、そんな100日チャレンジ第九期を振り返りながら「順算思考でコミュニティ運営に取り組んだら、思いもよらない嬉しいことが起きた」という経験について、備忘も兼ねて書いてみたいと思います。
もしよければ最後までご覧ください。
先送りせずにすぐやる人に変わる100日チャレンジ第九期について
まず「先送りせずにすぐやる人に変わる 100日チャレンジ 第九期」についてから。
こちらはタスクシュート協会が運営している「先送り癖の解消」に特化したチャレンジ企画で、主宰者はタスクシュート協会の理事であるjMatsuzakiさんと佐々木正悟さんのお二人です。
100日チャレンジでは、100日間をかけて先送りをなくすためのチャレンジを行ってもらうのですが、毎回定員(100名)いっぱいとなる大人気企画となっています。
私がコミュニティマネージャーを務めた第九期も漏れなく満員でスタートしました。
2025年1月からは記念すべき第十期がスタートするそうです!
100チャレ第一期から第九期までの経験と知見を結集させて、大幅にパワーアップするとかなんだとか….
少しでも気になっている方は、ぜひ今のうちにウェイティングリストに登録してくださいね。
募集がはじまると本当に直ぐに埋まってしまうので100席早い者勝ちです。
100日チャレンジ第九期におけるコミュニティマネージャーの役割
そんな100日チャレンジ第九期におけるコミュニティマネージャーの役割とは一体何だったのか?
一言で言いますと「参加者のチャレンジを励まし、応援すること」です。
具体的には、日々Discordに投稿される「先送りのレビュー」に対してコメントやスタンプを送ったり、週次メールを配信したり、参加者のモチベーションが高まるようなイベントを企画したり、質問や疑問に対して回答をしたり、参加者全員が100日間最後まで走り抜けられるようにフォローをする、といったものでした。
タスクシュートには「一人で黙々と行うツール」というイメージを持っている方も多いと思うのですが、100日チャレンジでは100名の参加者が日々「先送りゼロ」を目指し、自分の状況を他の人にも共有しながら、タスクシュートの考え方や使い方を学び合います。
この「みんなでチャレンジし続ける」という部分が、100日チャレンジの最大の魅力と言っていいでしょう。
そして、前述した「参加者のチャレンジを励まし、応援すること」を通して、「みんなでチャレンジし続ける」がしやすい、トトロのお腹の上のような心理的安全性を感じられるコミュニティを構築してゆくことこそが、コミュニティマネージャーに求められていることではないか?と考えながら私は動取り組んでいました。
「順算思考」と「逆算思考」
さて、ここからは私が100日チャレンジ第九期にコミュニティマネージャーとして関わっていく際に強く意識していた「順算思考」という考え方について触れていきます。
以前に書いたこのnoteも少し参考になりそうです。
「順算思考」については、タスクシュートユーザーであればお馴染みの考え方でしょう。
これに対比されるのが「逆算思考」です。
現世は「逆算思考」、言い方を変えれば「バックキャスティング・トップダウン思考」がデフォルトになっているため、こちらの思考法の方が馴染みのある人が多いのではないかと思います。
「逆算思考」とは「ゴールと期限を定めてから現在に向け逆算し、期限内にゴールに辿り着くための手順を洗い出し、実行していく考え方」です。
この考え方は、到達すべきゴールがはっきりと分かっている場合にはかなり有効に働きます。
例えば、今日は「麻婆豆腐」を作ろう! => そのために必要な材料は…といった感じで材料を洗い出していく。
このように「麻婆豆腐」というゴールが明確な場合、逆算思考はとても役立ちます。
私は「麻婆豆腐」を作るのがかなり好きなのですが、作る時はいつも逆算思考で作っていると思います。
また、何時何分の名古屋行きの東海道新幹線に乗るために、新横浜駅には何時に到着していたい、だから最寄りの駅を何時に出よう、といった場合も同じく役に立ちます。
これもゴールが明確だからですね。
しかし、
今は到達すべきゴールがはっきりと分からないプロジェクトや活動の方が圧倒的に多い…
皆さんもそうは思いませんか?
VUCA時代なんて言われて久しくもありますし。
私が今絶賛携わっている幾つかのプロジェクトも動きはじめたばかりの頃は、本当に到達すべきゴールの見通しが全く立ちませんでした。
今現在も模索しているプロジェクトだってあります。
現世では「逆算思考」が有効に働くシーンがめちゃくちゃ減っている。
このように言っても過言ではないのだと思っています。
そして、有効に働かない状況下で無理やり逆算思考を使えば、自分や仲間を過度に苦しめることにも繋がってしまうのですよね…
*
これに対して「順算思考」とは、目の前のことを少しずつこなして、積み重ねた先に自然と成果が実る、というような考え方です。
フォアキャスティング・ボトムアップ思考とも同意と言っていいでしょう。
例えば、300段の階段を登らないと行きたい神社に辿り着けないという場合、300段をつねに意識しながら登るのはとても心労しますよね。
20段登ってもまだ280段あるのか…と思うと嫌になってしまうのは皆同じでしょう。
こういう場合に順算思考はめちゃくちゃ有効に働きます。
要するに、300段という目標は一旦脇に置いて、1段上がったらまた次の1段に意識を向けて、1段上がる。
これを1歩づつ淡々と繰り返していきます。
するといつのまにか、はじめは登れない、無理だと思っていた300段を登ることができていた、といった具合です。
そして、この順算思考は経験上、ゴールがはっきりと分からないプロジェクトや活動にも非常に向いています。
私が愛用しているタスクシュートも、順算思考で複数のプロジェクトを進めるために最適化されたツール・メソッドでして、タスクシュートを触っていると自ずとこの順算思考にデフォルトが切り替わっていくという面白い現象が生じたりします。
一つ補足をしておきますと、逆算思考を完全に否定し、使用しないわけではなく、デフォルトが順算思考で場合によっては逆算思考も使う、といった運用になっていると言えばいいでしょうか。
以前は私も仕事生活の中から逆算思考が染み付いていた人間でした(元々は順算思考だったはず)が、タスクシュートをディープに使うようになったら、いつの間にかデフォルトが順算思考の人間になってました…
本当にタスクシュート様様です。
さて、長くなりましたが、100日チャレンジ第九期のコミュニティマネージャーにおいてもこの「順算思考」で取り組んでみたら、思いもよらない嬉しいことが起きた、というここからの話がこの記事で一番お伝えしたいことになります。
「順算思考」で進めたオンラインイベント
今の私はデフォルトが順算思考なので、前述したフォローの内容のすべてが基本的に順算思考という考え方の上に動いていたわけですが、中でもわかりやすそうでかつ、結果的に100チャレ九期の大きな特徴にもなった「オンラインイベント」についてここでは取り上げてみたいと思います。
私は100日間で「9回のオンラインイベント」を企画し主催しましたが、100チャレ主宰者のお二人からここまでの数を頼まれて行ったものではありませんでした。
直感的に「定期的にオンラインイベントをやったら良いかもしれない」と思ったから取り組んだものになります。
で、以前の私であれば、100日間のいつどこで何をどのようにやって、といった全体のアイデアとそれに応じたスケジュールを描き、計画をしっかり立て、それに従って逆算思考で自分をきっと動かしていたと思います。
実際には「第九期なので、9が付く日に、こんな感じでオンラインイベントやっていこうと思います!」というように、主宰のお二人に伝えるためだけのプレゼンテーション用として少しだけ逆算したアイデアをまとめた資料(notion)を最初に作りましたが、それ通りにいく気はしなかったですし、行う気も端からありませんでした。
私がやりたいと思ったことではなく、コミュニティの変化やチャレンジされている方々の状況に合わせていくことが一番に求められると思っていたためです。
ゆえに、常に考えていたことは、まず一手を打ってみる。
やってみて、変化していく状況や反応をみながら、また次の一手を考え、次にベストだと思う一手(オンラインイベント)を繰り出す。
これに尽きました。
佐々木正悟さんがこの期間に出版された「to do リスト は捨てていい」を課題図書とした8月19日の読書会にしても、9月9日に行った「タスクシュート認定トレーナーの方9人に集まってもらって、ショートプレゼンを行ってもらう」といった企画にしても、当初の私の頭の中にはまったくありませんでした。
9月19日に企画した「3 Ways CAFE」というポッドキャストを題材にした座談会企画は、本当に偶然にも期間中に「3 Ways」という主宰者二人のポッドキャスト番組が始まったからこそ行うことができました。
1回やってみたらとても反響がよかったため、9月29日に2回目「3 Ways CAFE 2」を開催することにした、といった具合です。
今振り返ればとにかく「偶然の力」を本当にたくさん取り込み、有難く使わせてもらった100日間でした。
順算思考は「偶然の力」を最大限に使うことができる
100日チャレンジ第九期で、積極的に取り組ませてもらった「9が付く日のオンラインイベント」ですが、卒業式での皆さんのご感想を聞き、我ながら「この企画は大成功だったのでは?」と素直に思えました。
100チャレ史上初?となる「同窓会(11/29)」もやることになり、私が企画した「3 Ways CAFE」は今後公式のイベントとしても引き継がれていくようですし、最も嬉しいのは100日間を超えた今もなお、100日チャレンジ第九期のチャンネルに継続的に先送り状況の投稿してくださる方がたくさんいることです….(超感謝)
これらのすべてが私にとっては本当に思いもよらない嬉しいこととなりました。
コミュニティマネージャーを引き受けた時、このようなビジョンはまったくもって描いていなかったです。
では、なぜこのような思いもよらない嬉しいことが生まれたのか??
これはもう「順算思考の力」に他ならないと思っています。
順算思考がもたらしてくれることとは一体何か?
それは「偶然の力を最大限に使える」「偶然が産む副産物を受け取ることができる」ことです。
逆算思考では、計画通りに物事を進めようとするため、見通しの立たない方向への動きを極力避けようとします。
ですから偶然の力はまったく使うことができないのですよね。
第九期の100日の間に取り込み、使わせてもらった代表的な偶然の力は、
この期間に偶然に出版された佐々木正悟さんの「to do リスト は捨てていい」
この期間に偶然に始まったjMatsuzakiさんと佐々木正悟さんの「3 Ways」というポッドキャスト番組
になるのですが、この他にもたくさんの偶然の力を取り込み、使わせてもらったな、と振り返っています。
すべてはタスクシュートによって私に染み付いた「順算思考」のおかげです。
この考え方がなければ、今回のような思いもよらない嬉しいことを得ることは決してなかったでしょう。
また一つ自分の中に「順算思考」による成功体験を作ることができました。
偶然の力を最大限に使って、思いもよらない嬉しいこと(成果)を得たいと思う人には、「順算思考」は心からおすすめしたい考え方です。
是非試してみてください。
それから、順算思考を行う際には、タスクシュートというメソッドとツールもお忘れなく。
とっても相性が良いです。
最後に本記事に関連する記事やポッドキャスト番組をご紹介してお仕舞いにしますね。
# 1
100チャレ九期を終えた後に書いたブログです。タイトル通りに私がコミュニティ運営で意識して取り組んでいることを書いてみました。もしよければご覧ください。
# 2
jMatsuzakiさんと佐々木正悟さんのポッドキャスト番組「3Ways」のこちらの回では、コミュニティが持つ大きなパワーを知ることができます。
100チャレ九期についても触れてくださっています。
# 3
100日チャレンジが少しでも気になった方はぜひ今のうちにウェイティングリストに登録してくださいね…!
記念すべき第十期を思う存分、お楽しみください!
以上、最後まで読んでいただきありがとうございました!
※この記事は一般社団法人タスクシュート協会が運営する共同noteマガジン「ユタカジン」への寄稿になります。