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Web制作現場においてスクラッチ開発とは

スクラッチ開発(Scratch Development)とは、自分たちで一から作ること。つまり、パッケージ製品やテンプレートといった”ありもの”に頼らず作り上げることを指します。

スクラッチ開発は、主にシステム開発をしている人たちの間で使われている言葉で、もともとは模型の分野のスクラッチビルド(scratch building)が語源です。

模型といえばプラモデルが思い浮かびますが、プラモデルはスクラッチビルドとはいえません。

スクラッチビルドとは、

例えば、船の模型を作るには、船体のパーツが必要です。

その船体を組み立てるためのパーツにするために、木材を削りあげ、整形しなければなりません。

このように、「ゼロから」「最初から」作ることがスクラッチの意味で、後にシステム開発の場面で使われるようになったようです。

では、「システム開発の場面で使用する言葉」というのは置いといたとして、Web制作の場合、このスクラッチ開発という言葉を使うのは適切なのでしょうか?

完全に不適切とも限りません。構造を知る上で自身の研究のために一から作ってみようと思う学生さんなどは居るかも知れません。

しかし、実際の現場ではどうでしょう。

WordPressサイトの制作依頼が飛び込んできたとき、実装時に使用する主な言語はHTML、CSS、JS、PHPが想定されます。

これらの言語を脳内で設計しながら、同時にタカタカと手打ちしていたら、納期に間に合いません。

当然、WordPressサイトの制作依頼なのでWordPressをインストールし、場合によってはフロントでBootstrapなどのCSSフレームや、メインビジュアルでのスライドショーにjQueryといったJavaScriptライブラリを使用することも多々あるでしょう。アイコン表示のためにFont Awesomeも利用することもあります。

つまり、スクラッチで作ったら非効率なのです。

ですので、ECサイトのようなインフラを除き、一般的にWeb制作の現場においてはスクラッチ開発という言葉は安易に使うべきではないのかと思います。

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