大学サッカーなんて、別に盛り上げなくたっていい。
初めまして。
筑波大学蹴球部3年の金井伸悟と言います。
「大学サッカーを盛り上げたい」
そう思って活動してきた一方で最近は、
「大学サッカーなんて、別に盛り上げなくっていいんじゃないか」
という新興勢力が僕の中で頭角をあらわしています。
自己紹介をする前に、問題提起だけきちんとさせてください。
最近僕はTwitterを始めました。
「大学サッカーを盛り上げたい」そう発信する大学生、
「大学サッカーはもっと盛り上がるはず」そう発信する大人たち。
僕もずっと同じ想いを秘め過ごしてきた。だからこそ、敢えて聞きます。
「大学サッカーを盛り上げなきゃいけない理由ってあるんでしょうか?」
僕は見失いつつあります。
・高校サッカーはあんなに盛り上がっているのに…。
・甲子園はあんなに盛り上がっているのに…。
・箱根駅伝はあんなに盛り上がっているのに…。
僕は現在の大学サッカーを、上記のように比較して捉えてきました。恐らく、同じような考えの人も多いと思います。
こんな比較をよく見るのではないでしょうか。
2018年高校サッカー選手権決勝 観客動員数 41,337人
2018年大学サッカー選手権(インカレ)決勝 観客動員数 6,012人
Twitterでも述べたように、インカレは動員もあるので実質はもっと少ないです。
大学サッカーの注目されなさ具合がよく分かります。
ただ、大学サッカーは彼らと同じように、人や勇気や感動を与えたり、サッカーに関わる多くの人が集まり繋がるプラットフォームになったり、というポテンシャルは多大にある。そこは確実に断言できるところです。
しかし一つ、ご紹介したい数字があります。
UEFA U-19欧州選手権2015決勝
観客動員数 4,149人
※https://wpedia.goo.ne.jp/wiki/UEFA_U-19欧州選手権2015 より。
僕も思いつきでパッと調べただけなので、ホントに正しいかは検証してません。
サッカーの本場、最高峰のレベルを誇るヨーロッパ。
各国のリーグ、CLは世界一盛り上がるヨーロッパ。
その高校年代の頂点を決める大会の注目度がこれです。
さて、
「大学サッカーを盛り上げなきゃいけない理由ってあるんでしょうか?」
僕について話します。
僕は「蹴球部プロモーションチーム」のメンバーとして2年生の6月ごろから活動してきました。
プロモーションチームが行ってきた活動については、非常にうまくまとめていただいた良い記事があるのでぜひご覧ください。
加えて、メンバーの想いが良く伝わる部員ブログも先日公開されました。
特に「入ってみたい」と思っている高校生は必見です。
プロモーションチームの活動目的は、
「蹴球部の価値向上」、そして「大学サッカー・大学スポーツの価値向上」です。
僕は「どうやって価値を向上させていくか」ということを人一倍考えてきた、そこには自信があります。
部員ブログにもありましたが、夜中まで話が盛り上がってしまうこともしばしば。「こんなことしたら面白そうだ」「こういう考え方をしたらどうだろう」と考えること自体にワクワクしていました。
「面白そう」それが僕たちの原動力でした。
責任者の藤尾悠河が筆頭となって、スポンサーの獲得、ファンクラブの創設、パウロメイト普及活動などに取り組んできました。
そうやって走ってきたこの1年間。
振り返ってみて、
大学サッカー界が盛り上がった、
その感覚は全くといっていいほどありません。
確かに、「大学サッカーを盛り上げたい」という想いを持ち、発信をする人間は増えたのかもしれません。
長い目で見ると、大学サッカーが変わる、そのキッカケにくらいはなったのかもしれません。
ただこのままではキッカケはキッカケのまま終わりそうな予感がしています。確信と言ってもいいです。
「面白そう」「楽しそう」を燃料としてできる範囲でやってきた僕たちの活動では、ここが限界。
もし大学サッカーを本当に盛り上げたいと思うのなら、僕たちはさらに上のレベルに進んでいかなければならない。
Jリーグを創り日本の文化に定着させた人たちは、えげつない時間とエネルギーを費やしたことでしょう。僕たちにできるでしょうか。
そこまでやる、その価値はあるんでしょうか。
みなさんは大学サッカーを盛り上げたその先に何を見ているでしょうか。
大学サッカー出身の選手が活躍し、日本サッカーを強くすることでしょうか。
例えばそうだとしたら、先述したU-19欧州選手権の注目度具合を見てもらえれば、注目度は強化にとって不可欠なわけではないと気付いてもらえると思います。
高校選手権はあれだけの注目を集めていますが、周りがあれだけ騒ぎ立てるせいで、無意識のうちにサッカー人生のピークを選手権に置いてしまっている人がいるかもしれません。怪我を押しての出場で悪化したり、大会が終わったらバーンアウトしてしまったり。過剰な舞台設定が才能の芽を摘んでしまっている、という考え方もできなくはないです。
「大学サッカーを盛り上げる必要はない」
僕は本気でそう思っています。
僕は自分のサッカー人生を納得して終わらせるために挑戦したいと思い、筑波大学蹴球部に飛び込みました。大学サッカーがこのまま盛り上がらなくても、何も困りません。自分次第で目的は達成できます。
ほとんどの人がそうです。なんてったって部活ですから、大事なのは自分のプレーであり、毎日の活動です。何も困りません。ただ、「盛り上がったらいいなあ」と思っているだけです。仕方ないです、それは。
きっと、今いろんな活動や発信をしている人たちも、実は盛り上がらなくたって何も困らない人たちばかりです。
僕は、大学サッカー界の発展を足止めしているのはそこだと思っています。
今の僕たちにとって、大学サッカー界への注目の薄さは深刻な直近の課題ではないんです。注目されなくたって僕たちは本気でサッカーができるし、大切な仲間ができます。
このnoteでは、問題提起までに留めます。
僕も自分のプレーや、就活や、ほかにも沢山やってみたいことがある。その中であと1年しか居られない大学サッカーにそこまでの時間とエネルギーを費やす意味を見つけきれていないからです。その先のイメージを描ききれていないからです。
ただ、
大学サッカーを変えてみたい。自分の力で。
結局その想いは強く持っています。
何かを変える、それ自体が自分にとって価値のあることのような気がしています。それが、「経営でサッカー界を変える」という僕の夢にもつながると信じています。
別に盛り上げなくていい。それを受け止めた上で、本気で変えていくために進んでいく。その意味を見つけたいと思っています。
もしかしたらそんなの事前に見つける必要はなくて、無我夢中になって駆け抜けた後にふっと気づくものかもしれませんが。
そこに高校サッカーやJリーグとは違う、
大学サッカー界の進むべき道があるはずです。
僕一人じゃ到底前に進めません。一緒に進んでくれませんか。
考えてることはまだまだ山ほどあるので、少しづつ整理していこうと思います。よければまた読んでください!