何の為に会社が存在するのか?会社の方向性が定まれば会社の命も決まる
自分のために作った会社であれば自分に必要がなくなればその会社はいらなくなる。社会から必要とされなくなればその会社は倒産するか事業を変えることになる。「自分たちの会社は何のために存在しているのか」経営者が明確にこの答えを持っていれば会社はその方向に向かっていく。
私が引き継いだ頃の組織には創業時のメンバーが僅かに勤務してくれていた。OBや関係者も存命であり多くの先輩から話を聞くことができた。その内容は創業80年史「豫言書:よげんしょ」として上下2冊の小説に編纂した。歴史をいろんな角度から知ることができたことは3代目としてとてもラッキーであった。
我家が大切にしているビジネスの指標は「長期的に続くビジネスや商売であるかどうか」これがポイントだ。失敗は避けられない、よって大いに失敗は結構だ、しかし上手く行ったことが外部環境によって突然ビジネスとしてなくなってしまうこともある。言い換えれば「流行りに乗る」ということになる。短期的な流行だけを見て商売を作ってしまうと変化が起きた時に続かなくなる。突然に目標を見失い無気力な組織になってしまう。この様な状況は極力避けたい。
流行りものを追っているように見えるビジネスにも成功者はいる。はたして成功する組織と消えていく組織の違いはどこにあるのか。それが、「自分達の会社は何の為に存在しているのか」この問いの答えが大きく関わってくる。
初代は言葉にしなくても自分そのものの思いで起業している。会社が残っているということは社会に必要とされていることにる。創業者から後を継いだ世代は創業者と共に働いていれば又は生活をしていれば自ずと考えを吸収していることが多い。世代を繋いでいけばいくほどに創業の精神は薄らいでいき突然全く違う方向へ向かってしまうこともある。環境が変わっても変わってはいけないものがそこにはある。その変わらないものが言葉として残せれば会社や組織は残り続ける。そして方法は無限に存在する。
拘るポイントを間違えると世の中の変化に遅れてしまい、その組織は崩壊してしまう。