【ミカタをつくる広報の力学】 #37 夏のPRネタを考える
GWも明けましたので、今回は「夏のPRネタ」について書きたいと思います。
いつもならイベント目白押しの夏ですが今年も生憎の自粛ムードなので、
コロナ禍でも実施できる、2021年ならではのネタづくりについて書いていきます。
※初めての方は、「#00 イントロダクション」をお読みいただくと、コンセプトがわかりやすいかと思います。
今年の夏PRは日程にも要注意
依然として収束の気配を見せない新型コロナウイルスの影響で、この夏もPRスケジュールを決定しにくい状況が続いています。
さらに2020年に続き、今年もオリンピックの関係で祝日の移動があります。
「海の日」と「山の日」はオリンピック開催期間の前後へ移動。
「体育の日」は昨年から「スポーツの日」と名称を改め、開会式の7月23日へ移動します。
もしオリンピックが中止だとしても、昨年同様、休日は移動の方向で行く可能性が高いでしょう。
これらは今年限りの日程ですが、7月と8月に連休が増えるため、夏季休暇や有給休暇を重ねることにより、かなりの大型連休が発生することになります。
それでも世間はコロナ禍。
海外旅行はもちろん、国内旅行、花火大会や野外フェスも自粛の的。
お盆の帰省も、友達との会食も遠慮がちで、イベントをつくりにくい状況です。
そんな中で、どんなニュースを発信していけば良いのか。
それを考えていきましょう。
夏の定番行事をピックアップ
一般に、PRのネタとして使われる、夏の行事や記念日、法改正などを一部ピックアップしましたので、ネタづくりの参考にしてください。
【祝日・記念日】 ※( )内の日付は2021年のものです。
七夕(7/7)
土用の丑の日(7/28)
海の日(7/22) ※通常は7月の第3月曜日
スポーツの日(7/23) ※通常は10月の第2月曜日
山の日(8/8) ※通常は8月11日
国際青少年デー(8/12)
世界人道デー(8/19)
終戦の日(8/15)
防災の日(9/1)
【行事・レジャー】
東京2020オリンピック(7/23~8/8)
東京2020パラリンピック(8/24~9/5)
お盆/夏休み/旅行
マリンスポーツ/海水浴/プール
夏祭り/花火大会/野外フェス/キャンプ
ビアガーデン/バーベキュー/すいか割り
【生活・文化】
冷房/衣替え/クールビズ
夏のボーナス/お中元/暑中見舞い
かき氷/冷やし中華/そうめん
夏休みの宿題/自由研究/読書感想文
熱中症対策/紫外線対策/汗対策
【社会・時事】
新型コロナ対策(変異種対策&ワクチン接種)
デジタルトランスフォーメーション(DX)促進
デジタルプラットフォーム取引透明化法
プラスチック資源循環促進法案
カーボンリサイクル
狙い目はおうち時間とエコロジー
コロナ禍なので夏の定番レジャー系は沈みがちになりそうですが、逆に、直接会わなくても気持ちを伝えられる「お中元」や「暑中見舞い」が復権しても面白そうな気がします。今ならデジタルギフトやメールでも良いのかもしれません。
海や旅行に行きたくても行けない感情を考えると、オンラインツアーやVRの人気が高まる可能性もあります。
私のおすすめとしては、SDGsに関連した「エコロジー」と、今も進化の途上にある「ニューノーマル」です。
特に夏限定というテーマではないですが、気温の関係で電力消費が進むせいか、エコロジーの記事は夏に多くなる気がします。
また、おうち時間を充実させる企画やオンラインサービスの拡大は、まだまだ世の中のニーズは高いはずです。
具体的な例として、小中学生向けに「夏休みの宿題サポート」をオンラインで実施すれば、ステイホームしている子どもたちのおうち時間を、学習と遊びの両面から充実させられる企画になります。
私が以前実施したことがあるのは「読書感想文の書き方講座」です。
文部科学省の推薦図書に対する読み方のポイントや、読書感想文の上手な構成方法などをネットで公開しました。
よく見かけるのは「自由研究サポート」でしょうか。
その名の通りテーマは自由なので、子どもたちの多彩な着想をサポートするための方法は無限です。
オンライン職業体験や工場見学動画配信、業界のデータ学習、商品パッケージ工作、リサイクル研究など。自社商品のジャンルに関連して、様々な展開が考えられると思います。
エコロジーネタとしては、飲食関連の新法案も進行中の「脱プラスチック」がホットではないでしょうか。
テイクアウト容器の改善やストローの要らないカップの開発などは、コロナ禍の市場変化とエコロジー課題の両面で取り上げられています。
ニューノーマルへの改善報道はまだ続くと考えられますので、夏以降も発信し続ける価値はあります。
前にご紹介した調査PRについてもニューノーマルに関するものが狙い目だと考えます。
特に様々なイベントの中止が予想される今年の夏は、その影響で例年とは違った調査結果が期待できますので、ニュースバリューも高くなるのではないでしょうか。
おわりに
今回は、例年と違う「イベントの少ない夏」のためのネタづくりについて書きました。スケジュールが見えにくいときには、出来るだけ恒常的なテーマを選ぶというのも一つの手かと思います。
オリンピックの開催もコロナの収束も分からない、先の見えない状況は変わりませんが、今回ご紹介したネタもPR活動の参考にしていただければと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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ではまた次回お会いしましょう。