【最初の試練。未知の3時間】~君はまだパパと呼ばない~7話
私には子供がいます。
血のつながりの無い子供です。
今年、父になりました。
本音を言うと20代の頃には考えられませんでした。
血の繋がりの無い子供を持つなんて。
だから、娘が
「お父さんではない。」
と言う気持ちも分からないではない。
だから、私はお父さんではなく
「しんごさん」
妻と娘と一緒に遊ぶようになり、私は妻に惹かれて行った。
そして、ふと。
「この子と結婚しそうだな」
と感じたのを覚えている。
それから間もなく付き合い出した。
そうなると、やはり子供の事は理解しないといけない。
昼間に娘も一緒に行ける日は、買い物や遊び、出来るだけ居た。
当時子供の相手などした事ない私は、公園の遊具で遊ぶのも心配で
何をするにもドキドキして常に後ろからついて回った。
それを見て、良く妻は笑っていた。
妻とは娘の事で良く話し合った。
シングルマザーの妻は子育てに不安な時期もあった。
正解は大人にならないと分からないので
今は娘が幸せになれるように一緒に考えようと話した。
それから、妻が私と娘の時間を作ってくれるようになった。
娘と2人で生きて行くと言っていた妻も
少しだけ、私に頼ってみようと思ってくれたのだろう。
そして最初の試練が始まった。
妻が美容室に行く間、私の家で娘を預かる事になった。
私にもだいぶ慣れて来た娘だったので
「ばいばーい」とアッサリ見送った。
預かると言ったものの、もちろん、家には
おもちゃなど無く、私は3時間乗り切らないといけなかった。
そんな私の不安を娘は知る由もなく、2人きりの空間で
CMソングをエンドレスに歌っている・・・
ホント、ずーっと、ずーっと歌っては笑っている。
何が楽しいんだ・・・
CMソングで頭が占領されてきたので
とりあえず、家で出来る遊びをした。
アルプス一万尺をする事になった。
この記事を読んでくれている、新米パパ。
覚悟してね。
軽い気持ちでスタートしたアルプス一万尺。
延々と続きます。
ハマったらとことんなんですね。
子供って・・・
アルプス一万尺が嫌いになりそうなったので
近くの公園に歩いて行く事にした。
ようやく、アルプス一万尺から離れられたと思ったが・・・
公園に行く間は、一方的に話しかけて来ては
CMの歌を歌っていた(汗)
カバンには水筒、タオル、娘の帽子、そして私の財布。
世のお母さんたちの大きなカバンには子供のための
物が必要だから大きいのかと初めて知った。
公園では、娘が
「しんごさーん見てよー」と
言ってきた。
内心、それ今日であなたがしてるとこ見せられるの
3回目だよと思いながらも、話したり遊んだりした。
娘を預けた妻も心配だったらしく、LINEで何度も連絡が来た。
私も家の写真、公園の遊具で遊んでいる写真、水を飲んでいる所。
何でも無い所を撮っては妻に送った。
そうこうしているうちに、妻から美容室から出る連絡が来た。
わずか数時間だったが頭はフル回転だった。
妻が帰ってくる事を伝え、帰宅した。
2人で公園から家に向かう途中、気が付くと
私達は手を繋いで歩いていた。
続く。
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シングルマザーだった妻と結婚しました。
その中で感じる事、娘との日々を綴っております。
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