【家に帰りたい。涙の理由】~君はまだパパと呼ばない。15話~
私には子供がいます。
血のつながりの無い子供です。
今年、父になりました。
本音を言うと20代の頃には考えられませんでした。
血の繋がりの無い子供を持つなんて。
だから、娘が
「お父さんではない。」
と言う気持ちも分からないではない。
前回、コロナの影響もあり学校が始まる前にと
引っ越しを決めました。
引っ越し当日、家でもずっと泣いていた娘。
家に来る車でも泣いていましたが、お菓子を上げたり
好きなアニメを見せたりし、どうにか泣き止み
私の家での生活が始まりました。
緊急事態宣言が発令され、小学校は始まらないままでした。
私達は時間をかけて慣れて貰うしかないと考え
出来る限り、娘の過ごしやすい環境を作るのと同時に
新しい環境へ慣れて貰えるようにしました。
ブルーレイレコーダーには、アニメを録り溜めし
退屈だと思わせないようにしたり、家の前の空き地で
ボール遊びをしたりしました。
引っ越し当日、翌日と上手く行っているように見えました。
妻とも「案外大丈夫そうだね」と話していました。
しかし、3日目の夜。
急に娘が泣き出します。
「家に帰りたい。」
布団に入る直前まで、おチャラけていた娘。
布団に入るなり・・・
泣き出しました。
当時、僕には話さないけど、妻には胸の内を話したりしていたので
その時は部屋で少し頭を撫でたりして自分の部屋に行き
妻に娘の気持ちを聞いて貰いました。
涙の理由は
眠る前に、ふと大好きなおばあちゃんを思い出したんだと
妻に伝えたようです。
実家から出る時も、おばあちゃんと離れたくないと話していた娘。
そうとう、おばあちゃんが好きなんだなぁと感じました。
妻と話し合い、週末おばあちゃんの家にお泊りする事にしました。
笑顔いっぱいの娘。
週末が待ち遠しいと話していました。
私も家で、出来る限り娘と話をし心の距離を近づけるように努力しました。
そして、週末が来て妻は実家に娘を連れて行きました。
お義母さんから送られてくる、娘の写真はとても楽しそうにしていました。
楽しいお泊りも終わり、娘が帰ってきました。
おばあちゃんと遊んだ事、近所の友達と遊んだ事等を話してくれました。
娘と色々と話して行く中で、気付いた事がありました。
引っ越す=おばあちゃんと二度と会えない
と思っていた事。
だから、家を出ていくのが嫌だったんだと理解出来ました。
子供からすると、別の市へ移るとなるとかなり遠くに行く
イメージだったのだろうか。
結婚とは家から出て、戻らないと思ったのだろうか。
娘ではないから、分からないが私達が思っていたよりも
大きな事だったのでしょう。
実家にお泊りが出来るようになってから、
娘の1つ不安
「おばあちゃんと二度と会えない」
は解消されたようで、私の家にも少しずつ慣れ始めたのでした。
毎回、娘と話ながら気付かされる事が多く
私達が感じる事の何倍も不安に感じたり心配したり、
逆に思ったよりも不安や心配に順応が早かったりと。
ふとした瞬間に大人の物差しで話している事に気づかされます。
まだまだ、小さく説明も上手く出来ないのでたくさん話て
娘の目線、気持ちを理解する努力が大切な事だと。
子育ては自分も成長させます。
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しんごぉ。
沖縄でラジオパーソナリティ、アーティスト、動画編集
デザイン、イベント関係をしながら活動中。
シングルマザーの妻と結婚し、娘が出来た事をきっかけに
noteを書き始めました。
娘とのこれまでを振り返りながら、家族とは何か?
を考えながら書き綴っております。
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