【父の準備】~君はまだパパと呼ばない。10話~
私には子供がいます。
血のつながりの無い子供です。
今年、父になりました。
本音を言うと20代の頃には考えられませんでした。
血の繋がりの無い子供を持つなんて。
だから、娘が
「お父さんではない。」
と言う気持ちも分からないではない。
前回、妻が娘に対して
「お父さんは欲しい?」
と質問し
「欲しい」
と前向きな回答が来た事もあり私は以前よりも
父とは何かを考える事が多くなった。
私の父は営業をしていたこともあり、帰りが遅く
また添乗員もしていこともあり
家で長時間遊んだ記憶があまりない。
覚えているのは、寝る準備を終えた所に帰って来て
私と姉を抱きかかえて寝室まで連れて行ってくれた事。
たまの休みに数分キャッチボールをした事。
連休にホテルに泊まりに行った事
(ホテル先では姉と母と遊んでいる記憶)
で、私の小さい頃の記憶の大半は近所の友達と遊んだこと。
家では祖父、祖母と畑仕事したり、
母が相手をしてくれたり、働いていた親戚のお店に遊びに行った事と
いたずらして怒られた事でやはり長時間、父と居た事はないと思う。
その私が結婚して、普通の親として付き合えるか不安だった。
それこそ、5話で書いたように「愛せるのか」という不安は尽きなかった。
だからこそ、結婚に向けてからはどこに行くにも娘が居る事は当たり前で
出来る限り、時間を作り、出来る限り話をし、
子供が居る環境に慣れるようにした。
幼稚園の事、学童の事、友達の事、好きな事、嫌いな事。
公園で遊んだり、ご飯を作ったり。
2人で話をしていると、6歳でも子供コミュニティもあるようで
子供なりに嫌な事もあったり、我慢している事を聞けた。
娘は大人程、言葉を知らないので、私が言いたい事を汲み取り
「こういう事かな?」
と聞き返し、娘の話を理解して行った。
また、遊んでみて感じた事があった。
想像以上に子供は出来ない事、予想外の行動が多い。
自分の記憶では幼稚園や保育園の私はあれこれ出来ていたつもりだった。
が、今考えてみると母が横からサポートしてくれていたんだろうなと
感じる事があった。
ドアを開け閉めで、いつも大きな音を立てて閉めていた。
そんな力いっぱい閉めなくても。と思って注意していたが
良く見てみると逆だったのだ。
力が無いから、どうしても全身を使って開け閉めしなくてはならず
結果的に、強くなっていただけだった。
私達が当たり前に出来る事でも、子供では相当大変だったり
筋肉、バランス、体のコントロールがまだ出来ていないから起きる事
仕方ない事で、注意されていた娘。
知らないで注意していた私。
気付いた時に、とても申し訳ない気持ちになった。
【父の準備】
それは娘の気持ち、娘の状態を理解してあげる事。
私の場合は、娘に教えられた。
続く。
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しんごぉ。
沖縄でラジオパーソナリティ、アーティスト、イベント関係を
しながら活動中。
シングルマザーの妻と結婚し、娘が出来た事をきっかけに
noteを書き始めました。
娘とのこれまでを振り返りながら、家族とは何か?
を考えながら書き綴っております。
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