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【しんごさんが嫌い。】~君はまだパパと呼ばない~8話

私には子供がいます。
血のつながりの無い子供です。
今年、父になりました。
本音を言うと20代の頃には考えられませんでした。
血の繋がりの無い子供を持つなんて。

だから、娘が
「お父さんではない。」
と言う気持ちも分からないではない。

娘と距離を近づける為に、妻が結婚前に何度か
僕と娘の二人の時間を作ってくれることで少しずつ
お互い距離が近づいて行くのが分かりました。

そんな時でした。
娘との距離が出来る出来事がありました。

「しんごさんが嫌い」

と娘は妻に伝えた。

それは、私の家で過ごした時の事が原因でした。
当時の娘は自分の思い通りに行かないと癇癪を起す事が多かった。

その日も、機嫌が悪かったのかちょっとした事で
イライラし出した。
ご機嫌を取ってみたが機嫌が良くない。
落ち着けようと妻が横に行った時だった。
床で横になり拗ねていた娘が足をばたつかせた。

「痛い!」と妻の声。

ばたつかせた足が、妻の腹に入ったのだ。
これまで、私は娘を強く叱った事が無かった。

自分の子ではないので、距離を考えていた。
しかし今回は注意しないといけないと判断。

すぐに娘を座らせ、妻の腹に足蹴りが入った事と
何故そうしたかを問いただした。
今まで真剣な顔で話された事のない娘は、私の顔を見て
驚いたのだろう。

初めは駄々をこねたがすぐに黙った。
そして、妻も見た事が無いぐらい泣き出した。

個人的に、泣いて許すと今後も泣けば許させると娘が
思ってしまうと考えたので泣きながらも
どうして、蹴ったのか人を叩いたりしてはいけない事を
話し続けた。

少し落ち着いた娘。
妻に謝り、ご飯を食べて帰った。

それから、娘は私と会う事を嫌がったようだ。
これまでのように遊びに行こうと妻が話しても
何かと理由を付けて行こうとしなくなったようだ。

妻も気になったので、娘と2人の時に聞いた。

「しんごさんが嫌い。怒るから嫌い。」

と妻に話したようだ。

妻が何故叱られたかを聞くと、叱られたインパクトのみが残り
理由を全く忘れていたようだ。

これを聞いた時、思っていた以上にショックだった。
私も今後どう対応したら良いか戸惑いを感じた。

そんな私の心情を察してくれたのか
この後の妻のフォローに感謝したい。

娘と2人の時に何故、叱られたのかを娘に伝え、
ただ怒ったりはしない人だと娘に何度も話してくれていたようだ。

そのかいもあり、私との三人での行動もまたするようになったが
娘と私には距離が生まれた。
娘の為とは言え、伝えるという事の難しさを感じた瞬間だった。

娘と信頼関係を結べないと今後の生活。
妻との結婚も含めて難しくなる。
妻もそこは理解していて、娘との関係修復に力を入れてくれた。

数か月間、本当に間に入って大変だったろう。
妻のフォロー、協力があって今の私達がある事を
この記事を書きながら改めて感じたのでした。

続く。

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しんごぉ。
沖縄でラジオパーソナリティ、アーティスト、イベント関係を
しながら活動中。

シングルマザーの妻と結婚し、娘が出来た事をきっかけに
noteを書き始めました。
娘とのこれまでを振り返りながら、家族とは何か?
を考えながら書き綴っております。

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