ひきこもりは長期化すればするほど社会復帰が難しくなる㊤
ひきこもりは長期化するほど社会復帰、特に就職が難しくなる傾向があります。
当事者から見て、理由は本人の問題と社会的な問題に分別できると感じます。
本人の問題は、長期間ひきこもると気持ち的に外に出にくくなる事があげられます。
普通の人でも、病気療養や産休育休などで長期間、会社や学校を休むと、休業明けになんとなく足を向けるのが億劫になる事があるのではないでしょうか?
会社や学校の休み明けは、以前いた場所に戻るので多少億劫でもまだ戻りやすいと思いますが、長期間ひきこもっている場合、家以外に自分の居場所というものがありません。
家以外の社会のコミュニティとの繋がりが一切ない状態です。
そんな状態では正直、外に出ようと思ってもどこに行けばいいのか分かりません。
趣味の集まり等でも、周りは仕事をしている人ばかりで自分だけ仕事をしていないと、なんとなく居心地が悪いものです。
中には無職だと話すと馬鹿にしてくる人もいますので、なかなか安心していられるコミュニティを見つけるのは難しいものです。
居場所を見つけるのでさえそのような状態ですから、人間関係の複雑な仕事はさらにハードルが高いのが現状です。
特に、すでに人間関係が出来上がっているコミュニティに入るのは、普通の人でも厳しい時がありますよね。
もともとコミュニケーションが苦手な傾向のあるひきこもりの人はなおさらです。
また、心理学的な見地から言うと、ひきこもりは不快状況(たとえばいじめ等)を回避する為に始まり、回避することで短期的には不快な状況から逃れられるため、不快状況を回避することが行動パターンとして定着してしまい、自力では修正できなくなった結果だとする考えもあります(オペラント条件付け理論)
この問題は本人の状態や環境にもよりますが、根性や努力だけでどうにかするのは難しいので専門家の介入、支援が望ましいかと思います。
少なくとも𠮟咤激励だけでは解決しないでしょう(つづく)
(静野沙奈巳)
#静野沙奈巳 #ひきこもり #ライティング #ライター #オペラント条件付け理論 #シンワークス泉佐野 #SDGs