連載小説 ダイスケ、目が覚めたってよ(61)
(61)
「あっ、カエルだ。ほら、欄干の上」明るい黄緑色の一匹のアマガエルがすみれ色の橋の欄干の上にいた。
「よく見つけたね。なんでこんなところにいるんだろう。もちろんこの池にはカエルもいるだろうけどね」
「私たちを出迎えに来たんじゃない?」
「ちょっと捕まえようか」
「やめてよ」
「生物の観察だよ」そう言ってダイスケはカエルに近づいた。カエルはダイスケの方をじっと見ている。逃げるな、逃げるなよ~と言いながらダイスケはカエルに手を伸ばしその体を包み込んだ。
「捕まえたよ」
「やだあ」
「見る?」
「私は別に見たくないわよ」
ダイスケは手を開きカエルを手のひらの上に乗せた。そのカエルは相変わらずじっとダイスケの目を見つめたままだった。普通のカエルであればその場から逃げ出したりするはずだが、そのカエルはダイスケの手のひらの上で微動だにしていなかった。
ダイスケは自分がカエルになったときの記憶を思い出し、そのカエルをそっと欄干の上に戻した。そのカエルにひとこと、ここでいいか?と伝えた。カエルはそのままダイスケの顔を見ていた。
「行こうか」
「観察は終わったの?」
「もう十分だよ」ダイスケは不安を悟られないようにアカリの方を向かずに答えた。
つづく
※プロットなし、推敲ほとんどなしです。キャラクターを思いつきで動かしてるだけなので全然面白くないかもです。小説の練習で書いております。お嫌いじゃなければ読んでみてもらえればと思います。
※もうかなり詰まってます。ギリギリのギリギリです。締め切りに追われる作家さんはこういう気持ちなのかなと思いつつひねってます。しかし、あきらめずにひねります。ひねり出せるところまではひねりだして続けてみたいと思います。ひねり出した結果がどうなるのかというのも自分自身で気になっています。描写、表現、状況説明、場面設定をもっと入れいていかなければと思いました。
※そう思いつつも仕事が忙しくなりかなり乱雑な執筆になっております。仕事が忙しいときはこういう筆になるというのを証としてあえて残したいと思います。
※三人称で書くことに難しさを感じています。