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ヘルプ商店街(2作品目)【毎週ショートショートnote】

20XX年、改正道路交通法の施行により車両はAIによる自動運転車のみになり、人間自ら運転する車はすべて運転禁止になった。それに伴い、運送業、軽貨物業は業態が変化し、運搬用ドローン、小型運搬車両、小型運搬ロボ等が採用された。

シンギュラリティにより世界は一変し、一変した世界を人間は受け入れた。

人間は買い物のために出歩くことは少なくなり、小さな小売店舗は存続の危機に立たされていた。

そこで、政府は事業多様性の保護を理由に、ヘルプ商店街法(正式法令名:大規模小売店舗に影響を受けた小売店舗の護送船団方式による保護等に関する法律)を制定した。

ヘルプ商店街法は小売店舗を集め、集積し営業を行い、それらをまとめて個とみなし法人格を与えるものになる。いわゆる『無尽講』が収益事業を行うようなものになり、それに対して政府が補助をしていく形になる。

「パパ、ヘルプ商店街行こう!」

「そうだな、購入金額の50%のヘル商ポイントがもらえるしな」


(410字)



たらはかに(田原にか)さんの企画に参加させていただきました。

※経済SFというジャンルがあるのかわからないですが、SF世界の経済的側面を切り取ってみました。


*この記事は、以下の企画に参加しております。

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