トロンボーンの口調【毎週ショートショートnote】裏お題
深夜、僕はコンビニに出掛けた。
深夜の住宅街には人がまったくいない。
コンビニに入り、選んだおにぎりを持ってレジに行くと、店員が後ろを向いている。
「すいません」と僕は言った。
その振り向いた店員の顔がトロンボーンになっている。
そして、そのトロンボーンの口調はおかしい。
「プオコ、ロ、ス……」
僕は恐怖を感じおにぎりを置いて逃げた。
「プオーン」
コンビニの外に出ると、警察官が立っていた。
「おまわりさん!あっちに顔がトロンボーンのお化けがいます」
と僕が言うと、その警察官が振り向いた。
「トロンボーンのお化けってこんな顔かい?」
警察官の顔もトロンボーンだった。
僕は恐怖のあまり気絶してしまった。
目が覚めると、僕は家のベッドで寝ていた。
「ああ、夢だったのか」とつぶやき、キッチンへ向かった。
母が調理をしている。
「変な夢を見たよ。顔がトロンボーンのお化けの夢だよ」
「トロンボーンのお化けってこんな顔かい?」
その母の顔もトロンボーンだった。
(410字)
たらはかに(田原にか)さんの企画に参加させていただきました。
※数日前にホラー小説がトレンドになっていたので、ホラーにしてみました。ホラーって難しいですね。
*この記事は、以下の企画に参加しております。
サポートお願いいたします!執筆活動費にさせていただきます。