#3 “儲かる農家”と“儲からない農家”の違いとは?~儲かる農家の売上アップ戦略~
以前の記事で、中・小規模農家が収入を増やすためには、
”売上をどうやって増やすかを考えるべき”
というお話をしました。
まだご覧になっていない方は、下記の記事をぜひ読んでみてください。3分で読めます。
この記事では実際にどうやって売上を増やしていくかについて、少し踏み込んでいきます。
少しネタバレしますが、もし、あなたが今よりも経営規模を拡大するのが難しく、中小規模の農家のまま今より売上を上げたいと思っているのであれば、売上を増やす方法はたった1つしかありません。
この記事を最後まで読んでいただければ、そのたった1つの方法についてご理解いただけるはずです。
あなたが、
・中小規模の農家
・新規就農したばかり新米農家
・半農半Xで農業に取り組んでる農家
であれば、この記事はきっとお役に立てるはずです。この記事の内容は、私自身が現在進行形で取り組んでいるものになります。ぜひ、最後まで読んでみてください。
ではさっそく、、、
中小規模の農家に向かない売上アップ戦略
まず、あなたは農業の売上には公式があることをご存知でしょうか?
どんな公式かというと、、、
売上 = 収量 × 販売単価
というものです。
見たことある方もいると思います。
農業の売上はすべてこの公式によって決まります。
つまり売上を上げるためには、
①収量を増やす
②販売単価を上げる
③その両方
の3つしか方法がないということです。
しかし、中小規模の農家であるあなたには、
①収量を増やす
という方法は難しいはずです。
なぜなら、収量を増やすためには、基本的に経営面積の拡大が必要になるからです。
経営面積の拡大には土地の取得や新たな農業資材への投資など、高額な資金や人手が必要になることが多く、誰もが簡単に取り組めることではありません。少なくとも、中小規模の農家が気軽に取り組めるものではないと思います。
なので、①収量を増やすことで売上をアップさせるという戦略は、資金力のある大規模農家に向いている戦略なのです。
中小規模の農家がこの戦略を使うと、
借金を抱えてお金のやりくりに苦しんだり、
十分な人手が確保できなかったり、
作業が間に合わず品質が低下したり、
といったことが起きる可能性が高くなります。
なので、①収量を増やすことで売上をアップさせるという戦略は、おすすめできません。
あなたにぴったりの売上アップ戦略とは?
ここまで読んできたあなたはすでにお気づきかもしれませんが、あなたに残された手段は、
②販売単価を上げる
という方法のみです。
なので、あなたが売上を増やしたいと思うのであれば、
「どうやって販売単価を上げていくのか?」
ということを考えていく必要があります。規模の小さな農業では、収量よりも販売単価を重視します。これが、あなたが採るべき戦略と言えます。
では、具体的にどうしたらいいのでしょうか?
それは、、、
あなたが値段を決めて自分で販売する
ということに取り組めばいいのです。
なぜなら、自分で値段を決めることができれば、確実に販売単価を上げることができるからです。
あなたがもし、市場や農協(JA)に農作物を出荷しているとすれば、農作物に自分で好きな値段を付けることができません。市場や農協出荷では、その時の市況によって値段が決まってしまいます。
それでは、あなたがどれだけ新鮮でおいしい農作物を作ったとしても、高く売れるかどうかは運しだいということになってしまいます。
でも、あなたが
このレタスは1個150円とか、
このりんごは1個300円とか、
このお米は10kg5,000円とか、
そんな風に決めて売ることができれば、市況に左右されず販売単価をあげることができると思いませんか?
なので、販売単価を確実に上げたいのであれば、あなたが値段を決めて、あなたの手で販売するべきなのです。
儲かる農家が考えるべきこと
これまで農家として活躍してきたあなたは、
どうしたら、お客さんに喜んでもらえるおいしい野菜や果物が作れるか?
どうしたら、作業効率をアップできるか?
どうしたら、農薬の使用回数を減らせてコストダウンできるのか?
などなど、
これまでたくさんの自問自答と改善作業を繰り返して、努力してこられたと思います。
これらの努力は間違いなく必要で、今後もひたすら改善活動を繰り返していく必要があります。
しかしこれらはすべて、生産面での改善活動だということを理解してください。
もしあなたが、これから販売単価を上げて売上を伸ばしていきたいと考えているのであれば、販売面での改善活動も繰り返していかなければなりません。具体的に言うと、
どういう方法で販売しようか?
お客さんはどうしたら高い値段でも買ってくれるのだろうか?
お客さんはこの商品に何を求めているのだろうか?
といったことです。
これまで、市場や農協(JA)への出荷がメインだった人は、こういったことはあまり考えたことがなかったかもしれません。
でも、自分で値段を決めて販売していくためにこれから考えていかなければなりません。つまり、この記事で言いたいことは、
ということになります。
あなたの周りにこんな人はいませんか?
さいごになりますが、少し考えてみてください。
あなたの周りの農家の方を思い出してみてください。
そして、その中にこんな方はいませんか?
いかがでしょうか?
1人くらいは思い当たる方がいたのではないでしょうか?
いくら栽培技術が超一流でも、市場や農協への出荷のみであれば、農作物の値段は市況で決まってしまいます。
つまり、
栽培技術が超一流 ≠ 儲かる農家
ということです。
もしあなたが、栽培技術を究めて儲かる農家になろうと思っていたのであれば、少し考えを変える必要があるかもしれません。
私は、
儲かる農家 = 優れた栽培技術 + 優れた販売技術
と考えています。
儲かる農家になるためには、栽培技術だけでなく、販売面についても真剣に考え改善活動を繰り返していかなければと考えます。
もし、この記事が参考になったと感じて頂けた方は、「いいね」してくださるとうれしいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
P.S.
今のあなたのメイン出荷先が市場や農協であれば、いきなり「全量を自分で売ってください」と言われても難しいと思います。
まずは、少しだけでも自分で値段を決めて売ってみてはいかがでしょうか?
JAで運営している直売所や道の駅に出荷してみるのもいいかもしれません。
まずは、自分で値段を決めて売ってみるということが大事だと思います。
今後、自分で売るための方法なんかも記事にしていきたいと思いますので、
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