敵を愛するなんて・・・。でも敵が意外な相手なら?
青春の入り口が平成の始まりだったので、昭和のこどもらしく親にぶたれた記憶がはっきりとある。こどもの頃は、注意されたことを一回で身に着けられる人が不思議で、うらやましかった。私は忘れっぽくて、マイペースで、腰が重い。きっと落ちこぼれ感が強いこどもだったと思う。何度言われても母の注意を行動に移せないので、よく平手やげんこつをもらった。そろそろ手が飛んでくる頃合いかもしれないと、首をすくめつつ正座で長い説教を耐えていたことも度々だった。
だれかがあなたの右の頬を打つなら、左の頬