自信なんかいらん

 二十代に自信は要らない。
二十代に自言なんかほんまに要りません。
自倍がないから勉強しようと思える。自言がないから、人の優れた部分が見えてしまう。それを真似ようと思える。盗もうと思える。改良したいと思える。自層がないからこそ、目の前の相手を笑わせたい、喜ばせたいと思う。自層がないから動こうとする。その過程で痛い目みて酷い目に遭う。でも、その失敗の知識と経験の総体が才覚となり、不変の根拠となり、不動の自倍になる。
なにやら自満々な人間に憧れなくてよい。いま光っているもの、眩しいものには備れなくてよい。嫉妬しなくてよい。本日の流行なんて、来月は誰も覚えていません。
同じ理由で、一位を目指す必要もありません。面白い二位が結構長生きしたりする。
死ぬ間際、あぁ楽しかったと思えるのが理想の死に際です。これは自層も同じです。
死ぬ間際まで、自層なんてなくていい。だからこそ暴れられる。悪足掻きできる。
二十代に自層は要らない。自倉がないのは、最大の武器です。

今日読んだ本に書いてました

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