LUPERT CLERVAUXのレコード
また例によってこのレコードが新宿のディスクユニオンの壁に掛けられてたので試聴してみたんだけど、一聴して空間にこだわりのあるつくりで音響が他のレコードを圧倒していたので迷わずレジに持っていって購入した。
調べてみるとルパートクラーボーはサウンドエンジニアらしく、このレコードも針を落とした瞬間に音像が部屋を包み込み、宇宙と現実の世界を行ったり来たりと彷徨う。ジャンル的にはテクノになるのかもしれないが、実際にはプログレッシブロックやスピリチュアルジャズと言っても差し支えないだろう。とても実験的で、それでいてホラーのような不穏な聞きにくさというものもない。どちらかと言えば聞きやすいほうではないかと思う。
ただこういう実験的な音は聞きやすくても敬遠されたりするジャンルなので、ぜひ良いスピーカーでその音像を体感してもらいたいと思う。アルバムを聴き終わったあとは映画を観終わったときのような気分にもなるし、旅から帰ってきたときのような気分にもなる。または小学生のころ夕方の公園や空き地で遊んでいたときを思い出したような感覚にもなる。とても詩的で旅感のあるアルバムだ。残念ながらSpotifyでは見つけれなかったけど、YouTubeには載っていたので興味のある人はぜひ聴いてみてください。ピンクのゴムバンドでジャケットとライナーノーツを挟んでて見た目もよし。これは20年後、30年後にレアになるレコードだな。このレコードも買って良かった。
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