夏のお楽しみ会!『おじろおじろ』
今日は、いつも〝わらべうたボランティア〟をさせてもらっている施設の『夏のお楽しみ会』があり、そこに参加してきました!☺️
恒例の〝おじろおじろ〟から始めて、歌ったり遊んだりしてきましたよ。
おじろおじろ リズムと動き
歌のまんなか(中心部分)で入る『カッ☆』(舌鳴らし)の部分が、人の興味を誘います。
呪文みたいな言葉はすぐ覚えられなくても、この『カッ』には反応して、真似したくなるようで……? 子ども達はいつも、自発的にマネをはじめてくれます。
歌の〝まんなか〟が分かるということは、実はものすごいこと、素晴らしい能力です。
〝全体〟の構成がわかるからこそ、〝部分〟に反応できるのです。
もちろん理屈では何も考えず遊んでいるのですが、実のところ、体の内側ではそれを理解して、やっているんですよ☺️
他の遊びでもそうです……。
例えば、じゃんけん 「ポイ!」 でちゃんと手が出せることも、何気ないけれど、とても素晴らしい能力です。
ポイ!が聴こえてから手を出したのでは遅い。
「1、2、③!」の構成を理解しないと、タイミングを合わせて上手にできません。
ここでは、全体を見る能力と、体を準備して合わせにいく能力、その両方が活用されています。
ジャンケンも、いろんな歌がありますよね?
「いもに、芽がでて、葉がでて、ホイ!」というジャンケン遊びが私たちは大好きです✨
この歌の場合は、「1 2, 3 4, 5 6, ⑦!」で手を出すわけです。「1,2,③!」より、ちょっとだけ難しく見えるかな?
でも、べつに数なんてかぞえなくても、歌さえ聴いていればちゃんと出来ちゃうんですよね。
これは、わらべうたの特徴です。
ことばと動き(リズム)の関連性、構成を聴きわけて楽しむことが、すぐに子どものなかに浸透するように出来ているのが、わらべうた🎶の良いところ🙌
フレーズの区切りがはっきりしていて、そこに動作が必ずともなうから、思わず真似がしたくなる。
そして、真似しようとしてくれたことを、大人は見逃さずにいてほしいと思います!!
「よく見ていたね!」「マネできたね!」「教えられなくても、自分で分かったんだね?!」
よく見てマネすると、面白いことがある!という体験を積み重ねていきたい。それが、子どもの自然な学習意欲につながっていけばいいな、と思います。
あやし&くちびるの動き
「おじろおじろ」は、大熊進子先生が、どこでも必ず取り入れていたので、大熊門下にはなじみ深いわらべうただと思います。私にとっても、大事なうたです。
先生はよく、「わらべうたは言葉の離乳食である」と言っていました。
「おじろ、おじろ ちんじゃらもんじゃら おじろ …… ☆!」
☆の部分で、舌を鳴らす、唇を鳴らす。
実はここで、舌と唇のいろんな動きを伝えているのです。
これは、「まんま」や「あっぷっぷ」など、生まれてきた赤ちゃんに短い喃語を声かけしてあげるのと同じで、
子どもをあやすのと同時に、言葉を発音するためのくちびるの運動をうながしています。
伝承としてやってきた人々はこれを、子育ての知恵として、自然に受け継いできたのだと思います。
こういう理屈を、大人はちょっとだけ知っていると役立つかもしれない。でも子どもには言う必要はありません。
離乳食もそうですよね? 舌ですりつぶせるものとか、柔らかく噛めるものとか……その子にあったご飯、栄養のあるものを、少しずつ与えていく。
いちいち「栄養があるから〜」「柔らかく煮てあるから〜」なんて、説明して食べさせたりはしないと思います。笑
大人は知ってていい。でも子どもは、ただ吸収するだけ……なんですよね。
わらべうたは言葉の離乳食。
大熊先生の、この、理論をキャッチーな言葉に落としこむセンス🤔 やはり最高すぎる……。
言語獲得期の子どもにとっての、母国語のリズムと音程の重要さ。そして、『聴く』『よく見てマネする』という習慣づけからはじまる、学習意欲の芽生え。
そういうことを、分かりやすく、クドくなく、でも真髄を理解してもらえるように、私も伝えていきたい……。
子どもにとっては、あくまでも遊び!
でも、大人はそれがいかに大事かバカにできないものかを、理解している。
そういうのが、目指していきたいところだな〜、と、今日はそんなことを考えました。😌