第29回 ジョブ型雇用は拡大するのか? -労働契約への法規制という「足かせ」-
1.ジョブ型雇用の定義
アフターコロナの変化の1つとして、ジョブ型雇用が広がるとの予測がある。ジョブ型雇用とは、2020年7月17日に閣議決定された「骨太方針2020」の定義によると、「職務や勤務場所、勤務時間が限定された働き方等を選択できる雇用形態」であるとされているが、一般的には、あらかじめ職務記述書に明示されている職務内容(ジョブ)について、一定の経験やスキルを有する者が応募し、成立する労働契約を指すものであると理解されている。欧米では、こうした形の契約が主流であり、