ピラミッドストラクチャー
ピラミッドストラクチャーとは、紙面に四角の箱を書いて情報を整理するためのツールです。
ピラミッドストラクチャーを用いることで、すごく人に伝わりやすよう論理的に内容をまとめることができます。
まず、結論を1に書きます。
結論とは相手に伝えて承諾してほしいことです。
これは仮説(恐らくこうだと思う)ということで問題ありません。
ビジネスの場合では、ほぼ仮説を証明したり、仮説だけど成功する確率が高いのでやってみたい!ということを書くことになります。
例えば、「ショッピングモールでこんなイベントをやってみたい!だって絶対成功するから!」といった感じです。
次に、1の結論について納得してもらうための根拠を2に書き出します。
根拠の部分は、ビジネスでは物事を考える枠組み”フレームワーク”を使うと有効です。
フレームワークとはこんなものです。考える対象によって様々なものがあります。
●3C
3Cとは、ビジネスを成功させるために考えるべき重要な3つのポイントです。
市場(customer)、競合(competitor)、自社(company)
という3つを考えます。
市場とは、買う人がたくさんいるか。
競合とは、同じことをしている他の会社はあるか。(それに勝てるか)
自社とは、企画を実施する能力がそもそも自分の会社にあるのか。
ということを見ていきます。
●4P
4Pとは、売るための仕組みを作るマーケティングの担当者がおさえるべきポイントです。
Product (製品戦略)、Price (価格戦略)、Place (流通戦略)、Promotion (販促戦略)という4つを考えます。
プロダクトとは、どんな商品なのか。
プライスとは、いくらで売るのか。
プレイスとは、どういうルートで売るのか。
プロモーションとは、どうやってお客さんに知って買いたいと思ってもらうのか。
ということを見ていきます。
他にもまだまだたくさんあります。
5F、5W1H、7S、などなど。
ご興味あればぜひ検索してみてください。
さて、この2の根拠とは、もう少し簡単に言うと上司から”突っ込まれるポイント”です。
「やりたいのはわかるけど、そもそも成功するの?赤字にはならないの?」
みたいな感じです。
そして最後は、2の根拠について細かく突っ込まれた際に答えられるよう、根拠が正しいことを説明するための詳細や証拠を3に書いていきます。
[例]
1.結論
ショッピングモールでキャラクタイベントをやって土日の集客をあげたいです。
2.根拠 & 3.証拠
①近年、様々なショッピングモールで他社が成功させています。(競合)
・公開されているB社の決算報告書に事例の記載があります。
・総務省で公開されているデータで、イベント開催に関する増加数の報告があります。
・△△社、□□社、◇◇社でも導入が増えています。
②モールに訪れる客層的にも、キャラクターがウケる年代のファミリーが多いです。(市場)
・総務省で公開されているデータ、各年代ごとのキャラクターイベントの参加数が増加しているデータが公開されており、我々も●●%の集客増が見込まれます。
・我ショッピングモールの来場者の割合としてもターゲット層が●●%もいます。
・今回企画しているキャラクターの市場も広がっています。
③わが社でも●●店で実績があり客数がのびています。また、先日入社してきたAさんが前職のイベント会社で経験があり、多数成功事例をもっています。(自社)
・過去●●店でこんな実績がありました(数字報告)
・Aさんの実績はこれだけあり、キャラクター会社とのつながりがあります。
・関係会社に知見があり、全面的に協力を得られるよう交渉済みです。
みたいな感じです。
(すみませんがあくまで例です)
ビジネスにおいても、自分の人生のプランにおいてもピラミッドストラクチャーで情報や状況を整理するのはとても有効です。
頭で考えるよりも、紙面に書き出して見える化することで情報を整理することができ、書き出した内容から気づきを得たり発想を広げることもできます。
あと、ピラミッドストラクチャーを活用するときのポイントとしては、報告する相手によって2の根拠を説明する順番を変えることです。
聞き手によって、気になるポイントは異なります。
現場担当者であれば「我々で実施できるのか」というポイントだったり
営業担当者であれば「他社はどうなのか」というポイントだったり
社長であれば「集客できるのか」というポイントだったり
といった感じです。
報告先に応じて相手が気にあるポイント(結論)を伝えることで、まずは「あなたが関わる部分では負担や失敗はないですよ」と安心させれば、残りの話を聞いてもらえやすくなります。
ピラミッドストラクチャーは本当に有効です。
以前勤めていた会社で、同僚が厳しい上司からいつも色々と突っ込まれていましたが、私がピラミッドストラクチャーを教えて一緒に報告内容を書き出してメールしたところ、その時はつっこみが入らず同僚がすごくホッとしていたのが印象深く記憶に残っています。
ぜひぜひ実践していただきたいツールの一つです。