ニュージーランドで教員免許を書き換えた方法
ニュージーランドで保育士として働きたいけど教員免許がないとダメ?そう聞かれることがよくあります。
必須ではないけど絶対あったほうが良い!
というのが私の結論です。
ちょっとだけ自己紹介。
ニュージーランド現地の有資格保育士(Qualified)として働いている純ジャパ。もともとは派遣保育士から始まり、無資格保育士(Unqualified)だったこともあります。これまで「教員免許の書き換え」「ワークビザ取得」「永住権取得」どれも外部委託せずに自分でやってきました。そして自他共に認める効率厨、理屈っぽいとよく言われます(笑)
ニュージーランドでは有資格保育士(Qualified)と無資格保育士(Unqualified)に明確な違いがあります。給与体系にも求人募集にも大きな差があるので、できれば有資格保育士として働きたいところ!
幸運なことに(条件を満たしていれば)日本の教員免許をニュージーランドの教員免許に書き換えることができます。しかも日本にいながら申請ができてしまいます!ただし提出書類がたくさんあるので苦戦するかも?
この記事では、私がどうやって教員免許を書き換えたのか(忘れてしまう前に)記録としてまとめてみました。なるべく最近の情報も取り入れたので、そこそこ信頼できる内容になっているはず。
ただし大前提として、この方法が誰にでも当てはまるわけではありません。例外もありますし、今後変更されるかもしれません。
あくまで参考までに!
発行してもらった書類
思い立ったらまずは行動!
提出書類はできるだけ事前に集めておきました。発行するのに時間がかかるものもあるので要注意。記載内容もしっかり確認しましょう!
卒業証書(Award Certificate)
必須。日本語版原本は手元にあったので、英語版だけ発行してもらいました。まずは所属していた大学に問い合わせてみましょう。
成績証明書(Transcript)
必須。英語版だけで良いみたい。これも大学にお願いして発行してもらいました。日本語版は必須ではありませんが念のため参考書類として提出。
シラバス(Syllabus)
任意。学位審査のタイミングで、大学のウェブサイトにあったもの(英語版)をそのまま提出。これも必須ではありませんが参考資料として提出。
警察証明書(Police Certificate)
必須。教員登録をするタイミングで提出。日本国内の県警に行って申請すれば、数日~数週間で届きます。ただし海外在住の場合は要注意!領事館で発行するのに数ヶ月かかります。しかも指紋を取るには事前予約も必要。
公証人役場の認証(Proof of Identity)
必須。教員登録をするタイミングで、パスポートなど個人情報の認証(Verification)が必要になりました。日本国内であれば公証人役場まで行って手続きしなくてはいけません。決まったフォーマットがあるのでそこに署名が求められます。原文はこちら。
教員免許状(Teaching Certificate)
任意。教員登録をするタイミングで、日本の教育委員会から発行された教員免許状(日本語版+英語版)も参考資料として提出。必須ではありません。
職場からの推薦状(Reference Letter)
任意。教員登録をするタイミングで、これまでの職歴を計上するために以前勤めていた職場からの推薦状(英語)を提出。この職歴が認められると初任給が上がります。
求められた審査
書類が集まったら学位審査!
NZQA(New Zealand Qualifications Authority)で審査してもらうことができます。外国人向けの教員免許の書き換えなので、IQA(International Qualification Assessment)を選択。オンラインで申請できます。
学位審査に必要だったのは、
パスポート
卒業証書+英語版
成績証明書+英語版
シラバス(任意)
少なくともこれらの書類。原文はこちら。
ここでの審査基準は、所持している学位がニュージーランドの教職課程(学士号)に値するかどうか。残念なことに、短期大学で取得した学位(幼稚園教諭二種免許状など)はニュージーランドの教員免許として認められないようです。日本の「保育士免許」も学位ではないので書き換えられません(今後変わるかもしれませんが)原則として、4年制大学で取得した学位(幼稚園教諭一種免許状など)だけが審査対象になります。原文はこちら。
ちなみにこの機関はニュージーランド政府管轄ですが、しっかり審査料を取られました。申請料は(2024年11月時点で)$746です。クレジットカードで支払いができます。審査結果は数週間~数ヶ月で届くはず。私のときは、1ヶ月くらいかかりました。
審査結果が届いたら「Teacher Registration(教員登録)」の記載があることを確認。
審査に通ったら、あとは英語力だけ!
求められた英語力
ここが最難関?!!
私が受験したのは、IELTS(アイエルツ)という英語テスト。全ての技能で7.0(Academic)以上求められました。原文はこちら。
換算表によると英検1級くらいのレベル。ただしそこまでの語彙は求められませんし、無料教材もたくさんあるので大丈夫。
所詮はテスト!対策次第でなんとかなります。
あまり知られていませんが(2年以内であれば)複数のテスト結果を組み合わせることができます。例えば、4つある技能(リスニング、リーディング、ライティング、スピーキング)それぞれ別々のテストでも提出することができるそうです。
ニュージーランドの教員登録
学位審査と英語テストに通ったらそのあとは簡単!ニュージーランド教育省が管轄する教育審議会(Teaching Council)に必要書類を提出するだけ。ここまでに集めてきた書類を送付するだけだったのですぐに終わりました。
教員登録に必要だったのは、
パスポート
運転免許証+英訳
公証人役場の認証
警察証明書(発行後半年以内)
学位の審査結果(NZQA)
英語テストの結果(IELTS)
卒業証書+英語版
成績証明書+英語版
職場からの推薦状(任意)
教員免許状+英訳(任意)
少なくともこれらの書類。原文はこちら。
ここでもしっかり審査料を取られました。審査料は(2024年11月時点で)$564.37です。クレジットカードで支払いができます。審査結果は数週間~数ヶ月で届くはず。私のときは(年末年始を挟んだので)2ヶ月くらいかかりました。
ちょっと前までは教員免許カードがもらえました。今ではデジタル化されたので、PDFだけが送られてきます(笑)
書き換えられたばかりであれば「Provisional(見習い)」と書いてあるはず!ここから数年の実務経験を積むと「Full(正規)」になります。
最後に
ニュージーランドの有資格保育士(Qualified)として働くには、教員免許の書き換えが必要不可欠!書き換えることができれば仕事を見つけるのは難しくありません。ワークビザ、永住権も取得しやすくなります。
ただし今現在の目標、年齢、予算、居住国、英語力などによって最善策は変わってくるはず。冒頭でもお伝えしましたが、これは私個人の記録なのであくまで参考までに!
この記事が少しでも役に立ったら嬉しいです。
ではまたっ