渦巻く感情
まわりで様々な感情が渦巻いている。
わたしたちは常に感情の渦中だ。
その感情は時に相手への思いやりで、時に相手へのおせっかいだ。
感情というより思惑で、何か意図の方が強い思いだったりもする。
誰しもが自分の感情をぶちまけ、吐き出す。
なんのために?
自分のために。
自分の中にため込んだら死んでしまう、まるで耐えられないかのようにここへは感情が吹き溜まる。
ふきだまった感情は、重苦しい空気となり確かにそこに存在する。
吸い込むと胸が痛くなり、不用意にちかづきすぎるとかすり傷にもなる。
その傷口にできたかさぶたになりかけのものもすぐにはがれてしまい、1週間たたない内にまた生々しい痛みに襲われる。
今日もみな好き勝手に感情を吐き出す。
時にその感情が黒々したもやのように見えることがある。
不思議なことにそのもやは舐めてみると綿あめのように甘いのだ。
そしてその黒いもやの持ち主とは、その感情を共有できる。
たいていが特定の人に対する悪口だ。
悪口が綿あめなら、ありがとうは風船だ。
1日に何度もありがとうは生まれるがあっという間に空まで飛んで行ってしまう。
時に自分の感情を周りに吐き出さない人がいる。
そういう人は、1人で感情をため込んでいく。
気づいたら浴室の排水口の水が流れなくなってしまうようにあっという間に感情は満杯になる。
人前で吐き出すことはせず、人知れず自分に傷をつけ誰もいない所にひっそりとその感情を隠しに行っている。