ライフプランは「幸せな人生」のための計画書
人生は山あり、谷ありということで、よく山登りに例えられます。
山登りをするときは、入念な計画を立てますよね。
計画がなければ、迷ったり、途方にくれたりということが重なり、目的地にたどり着くことはできません。ですから、目的地までのルートを確認して、天候をチェックして、必要な装備や持ち物の準備をします。もちろん、非常時の備えも忘れないはずです。
では、30年、40年、50年先まで続く自分自身の人生についてはどうでしょうか?
人生においても山登りと同じです。
自分の人生の目的地を設定したうえで、そこにたどり着くための計画が必要です。計画がなければ、いつ、どのような場合に、いくらお金が必要になるのかを把握することができません。万が一の場合の備えがどれくらい必要かもわからないままです。こういう状態では、将来に対する不安を抱えて過ごすことになります。
人生においてかなえたい夢ややりたいこと、こうありたいという自分が目指す生き方、つまり人生の目的地をしっかり設定し、そこに向かう(=自分の夢や目指す生き方を実現する)ためにはどうすればいいのか。人生のあらゆる局面においてどういう準備が必要で、どれくらいのお金が必要なのか。それらをある程度、具体的に見える形にした道しるべというべきもの、それがライフプランです。
ライフプランを作成する
では、ライフプランをつくるのには、どうすればいいのでしょうか。
まずは、自分自身の夢や目標、目指す生き方を考えてください。
どういった仕事、働き方をしたいのか、どのようなキャリアを形成していきたいのか。どういう家庭・家族を築いていきたいのか。リタイアした後、どのような生活を送りたいのか・・・
若い世代の人であれば、数十年先のことまでイメージするのは難しいかもしれません。それでも、例えば○歳頃までには結婚して、子どもは欲しい。将来的には家を買いたい、など希望はあると思います。実現するしないは抜きにして、考えてみてください。
目指す生き方がイメージされたでしょうか。
これが、自分自身が思い描いている「幸せな」人生の目的地となります。
次に、想定されるライフイベントをリストアップします。
自分自身と家族の大きなライフイベントとその際に想定される必要額を、下のようにライフイベントシートに書き出してみましょう
自分と家族の年齢を記載して、時系列で記入することでかなり道筋のイメージが鮮明になってくるのではないでしょうか。
ライフイベントシートで大枠が把握できたら、今度は収入と支出、資産状況などを基に、具体的な計画を立てていきます。
そこで利用するのがキャッシュフロー表です。
キャッシュフロー表は現在の収支の状況や将来のライフイベントを基に、将来の収支や資産状況をシミュレートした時系列表です。
毎年の収入の見通し、支出の内訳とその見通しが一目でわかるので、将来への予測を立てることが可能になり、大きな資金が必要になるような場合でも早くから準備することができるようになります。
もちろん一度作ってしまえば、それでいいというものでもありません。
人生を過ごしていく中で、環境も変わっていきます。夢や目指す生き方が変わることもあるでしょう。その場合は、ライフプランを見直すことも必要になってきます。
ライフプランを作成してあれば、どの部分を修正すればよいのか、ということもわかります。ライフプランは、常に「幸せな人生」のための計画書であり続けるのです。
※ご紹介したライフイベントシートやキャッシュフロー表のひな型は、日本FP協会のほか、自治体や金融機関、民間の事業者などのウェブページから無料でダウンロードすることができます。
またキャッシュフロー表の作成は個人でもできますが、正確に作成し、的確な分析を行うには、ファイナンシャル・プランナー(FP)などの専門家に依頼するほうがよいかもしれません。
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