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80、ワクチンによって出来た中和抗体って、他の大事なものを犠牲にしていやしないか?

神戸新聞にこんな記事が載っていた。

神戸大学による研究結果を紹介した記事だ。以下に内容を見てみよう。

 昨年12月、ワクチンの3回目を接種した20~60代の医師65人の血清を今月解析した。オミクロン株に対する中和抗体の保有率は、2回目接種の約2カ月後には23%、約半年後にはわずか5%だった。第5波の主流だったデルタ株や従来株に対する同保有率に比べ、大きく下回っていた。
 だが、3回目接種から2週間~1カ月後には、デルタ株や従来株と同様に100%に上った。中和抗体の量も、3回目接種によって大幅に上昇した。

……どうやら、ワクチンの3回目接種によってオミクロン株に対する中和抗体の「保有率」が2週間~1カ月後には100%となり、中和抗体の「量」自体も大幅に上昇するらしい。

「すっげ~、これは朗報だ! 未だオミクロン株用のワクチンって生産されていないけど、3回目のワクチン接種をすればオミクロン株からの感染が防げるじゃん。政府様、早く3回目のワクチン接種プリーズ!」

――このように、大喜びするおっちょこちょいが多いと思うのだが、果たしてこの研究結果って朗報なのだろうか? 「ワクチン接種によって」中和抗体の保有率や量が上昇したところで、これって大騒ぎする程喜ばしい話しなのだろうか? 

案外このお話しって、中和抗体の保有率や量が上昇したという「一面的なメリット」を殊更に騒ぎ立てているだけで、本当は「大きなデメリット」を見過ごしている、「し、しまった~!!!」的おっちょこちょい的お話しではないだろうか? 私はそう考えている。

という事で今回は、ワクチン接種による「大きなデメリット」だと考えられる、ある研究結果を簡単に紹介してみたいと思う。

さて、2021年7月15日、理化学研究所は

ワクチンと感染では作られる抗体の質が異なることを発見
-変異型ウイルスに対するワクチン開発への応用に期待-

という研究結果を発表している。

この研究の注目すべき点は以下だ。冒頭の文章を抜粋する。

インフルエンザウイルスに対する免疫反応がワクチン接種とウイルス感染では異なることを発見し、経鼻感染の方がワクチン接種よりも質の高い中和抗体である「広域中和抗体[1]が産生されることを明らかにしました。

要するに、ワクチンを接種するよりも、普通にウイルスに自然感染した方が質の高い抗体=「広域中和抗体」が産生されるというのだ。

1.広域中和抗体
ワクチンに使用したウイルス株以外のさまざまなウイルス株による感染を防御できる抗体のこと。

「広域中和抗体」とはこのような中和抗体らしい。なかなか、素敵な抗体ではないか。

理研は以下のようにも言っている。

今回、共同研究グループはマウスを用いて、インフルエンザウイルスの「不活化ワクチン[2]」接種「弱毒生ワクチン」を模倣した経鼻感染において、生体内で産生される抗体の質的・量的比較を行いました。すると、不活化ワクチンではワクチン株に対抗できる抗体だけが産生されましたが、経鼻感染ではワクチン株だけでなく、構造の異なるウイルス株にも対抗できる広域中和抗体が産生されることが明らかになりました。

……もし、理研の研究が正しいのならば、3回目のワクチン接種によってオミクロン株に対する「中和抗体」の保有率が100%となり、その量自体も大幅に上昇したというお話しなんて、極めて狭い範囲の「メリットらしき」お話しに過ぎないような気がしてこないか?

理研の研究手法を超ざっくり紹介すると……

①二匹のマウスを用意し、一方のマウスには「2009年のパンデミックインフルエンザウイルス株」を用いた「不活化ワクチン」を接種。もう一方のマウスには「生きたパンデミック株」を感染させる。

②それぞれのマウスから抗体を分離し、その抗体を別のマウスに移入した後、「季節性インフルエンザ」に感染させる(ごめんね、マウスちゃん! by 天乃川)

さて、結果はどうだったか? 理研のイラストで確認してみよう。

画像1

・「不活化ワクチン」を接種したマウスの抗体を移入したマウスは、季節性インフルエンザに負けちゃって死亡!

・「生きたパンデミック株」を感染させたマウスの抗体を移入したマウスは、季節性インフルエンザで死ぬことはなく見事勝利!

このような結果となっている。

以下、理研の説明を聞いてみよう。

これは、不活化パンデミック株ワクチンを接種したマウスでは、ワクチンに使用したウイルス株に対抗できる抗体だけが産生されたのに対し、パンデミック株を感染させたマウスでは、構造の異なるインフルエンザウイルスに対しても対抗できる広域中和抗体が産生されたことを示しています。

とりあえず理研の研究結果の紹介はここまでとしておくが、こりゃぁやっぱりワクチン接種するよりも自然感染した方が得策なんじゃないかい???

神戸大学大学院の感染症センター長の「森康子」氏は

「3回目の接種がオミクロン株にこれだけ有効だというのは想像以上で驚いている。できるだけ早く接種することが今の流行を抑える最大の鍵になる」

――このように喜び勇んでいたワケだが、いやいやいや、このお話しって裏を返せば、「しかし、もっと質の高い広域中和抗体を産生する事はできませんけどね。チャンチャン!」――みたいなお話しなんじゃあ~りませんか?

私は全てのワクチンを否定する立場では決してない。ワクチンを打たなければならないウイルスや細菌というのは存在しているだろう。しかし、オミクロン株にワクチンって必要かい??? 

自然免疫の効果を減弱させてしまうようなワクチン接種という行為って、本当に得策なのかい? ウイルスには自然免疫と獲得免疫を合わせた全免疫系で戦う必要がある。それなのに、ワクチンを筋肉に直接打ち込んでしまい一足飛びに獲得免疫を発動させてしまっては自然免疫が発動できない。広域中和抗体も産生出来ないしデメリットばかりではないか。

大阪市立大学名誉教授の井上正康氏は以下のように説明している。

口腔や気道粘膜から侵入する病原体には自然免疫系の軍隊が防御のフロントラインとして働いている。免疫軍隊を将棋に例えると、最前線で働く「歩」が自然免疫系、ミサイルの様に飛翔する「桂馬や飛車角」が液性免疫系、接近戦で戦う「金・銀」が細胞性免疫系である。皮下や筋肉組織へ抗原を直接接種するワクチンは、皮膚や粘膜での防御戦を経験せずにいきなり液性免疫や細胞性免疫の軍隊のみで戦うことに似ている。陸海空の軍隊と同様に、感染防御では自然免疫・液性免疫・細胞性免疫の3者が連携プレーで有効に戦っている。

やはり、オミクロン株程度の風邪症状しか引き起こさないウイルスを予防する為にワクチンを打つのはいかがなものだろうか?

――ていうか、皆さん大丈夫だよ。ワクチンなんか打たなくたって既に広域中和抗体が身体の中に存在しているかもしれないからね?

神戸新聞の記事の後半で面白い事実が紹介されている。

 一方、神戸大と兵庫県などは、昨年11~12月に県内で健康診断を受けた18~79歳の計千人のうち、3・9%に新型コロナの感染歴を示す抗体があったと明らかにした。同時期に判明していた感染者は県民の1・45%相当だったが、実際はその2倍以上が感染していた可能性がある。年代別では20代が10・6%で最も高かった。

兵庫県ではコロナに感染した事に気付きもしなかった無症状者が、実際に感染が判明している人達と同程度存在したのだ。

という事はだ、日本では1月17日時点でコロナの陽性者は「189万7,149人」存在してるのだが、少なくともこの数と同程度の無症状者が日本全国に存在していた可能性があるワケだ(私はもっともっと数千万人単位で存在していると思っているが)。

アルファ株やデルタ株に知らないうちに感染して勝手に広域中和抗体を獲得している日本人ってメッチャ多いんじゃないだろうか? だったら、なおさらワクチンを接種する意味が分からないといったところだ。

今回私が言いたかった事は、ただワクチンによって中和抗体が産生されたらオールオッケーではないという事だ。その為に、もっと大事な存在を犠牲にしている可能性があるかもしれないのだ。

人間の身体というのは本当によく出来ている。一時の安心感を得る為に、古代から脈々と受け継がれてきている我々人間の神秘的な力を捨て去ってはならない。

己を信じよう。政府やマスコミや製薬会社の為に、己の神秘的な力を放棄するなんて馬鹿馬鹿し過ぎるぜ?






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