因果関係の逆転
黒は光を吸収する
だんだん暖かくなってきた。
街の人の服も涼しげになり、白い服に身を包む人が心なしか多くなる。
よく言われなかっただろうか
「黒い服だと光吸収するから暑いよ」
「白い服なら暑くないよ」
そう言った知識から、黒いものは暑くなりやすいとよく知られている。
色の認識
人間が色を判別するときの仕組みをご存知だろうか。
可視光線と呼ばれる七色の波長の光線の範囲のみ我々は色を判別することができる。
その光線がある物質に当たり、反射したものが我々の目に入る。
そうして色を判別している。
もっと言えば、それぞれのものにはある波長だけ跳ね返し、それ以外の波長を吸収する性質を持っている。
そのために、跳ね返った色だけが目に入るため「色」として我々が認識することができるのだ。
例えば、りんご。
我々が「赤」と認識しているあのりんごも、
りんごが、当たった光を赤の波長のみ跳ね返し、他の波長を吸収してしまう。
そのため、目に入るときには、その反射した光は赤の波長しか持っていないと表現しても過言ではない。
こうして我々は「赤」と認識する。
色と因果
話を戻そう。
「黒は光を吸収する」
これは一見正しい。
しかし、厳密には光を吸収しそこから何も反射として光が返ってこない部分を「黒」と我々が呼んでいるのだ。
我々はまるで「黒いこと」が「光を吸収する」性質を持っているように思ってしまう。
しかし、現実は「光を吸収する」性質を持つ部分を「黒い」と呼んでいるのだ。
逆転
このようにしばしば、我々は因果関係の逆転に気づかず生活してしまうことがある。
見方を変えること。それに気づくこと。
これを大事にしていきたい。
とある大学生。 note を通して成長し、note であたたかい世界を感じたい。