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【TRAVEL】広島・呉弾丸旅行~大和ミュージアム・てつのくじら館

映画「あの花が咲く丘で君とまた出会えたら」で火が点いた、先の大戦の史料館巡り(といってもまだ鹿児島の知覧と鹿屋、そして靖国神社だけですが)。今回は広島・呉に足を運んで来ました。呉と言えば軍港、そして戦艦大和(そして海軍カレーも)!相変わらずの弾丸旅行でしたが、いろいろと新しい発見もあり、見識を深める良い機会になったかなと思っています。そこで今回は旅のレポートをお送りしたいと思います。



大和ミュージアムに行ってきました!

大和ミュージアム外観

呉市はJR広島駅からJR呉線で約30分。おおよそ30分間隔での運転のようです。ただ、列車が3両編成と短めなので、座りたい場合は早めに並んでおくことをオススメします(私は土曜の日中でしたが、結構混んでいました)。そして目的の「大和ミュージアム」は呉駅から徒歩5分程度の距離。駅からはペデストリアンデッキで繋がれており、非常に歩きやすかったです。そしていよいよ初見参!以下は大和ミュージアムホームページより館内の紹介です。

戦艦「大和」を建造した軍港、日本一の海軍工廠のまちとして栄え、戦後は、世界最大のタンカーを数多く建造する明治以降の「呉の歴史」と造船・製鋼を始めとした各種の「科学技術」を紹介する博物館。館内には、零式艦上戦闘機六二型などの貴重な実物資料の他、船を中心とした科学技術の原理を体験・体感を通してわかりやすく紹介している展示室があります。

大和ミュージアムホームページより抜粋

偶然、山崎貴監督の特別展を見ることが出来ました!

そして今回、最初かつ最大のラッキーはなんと山崎貴監督の特別展が開催されていたことです!(というか、それくらいしっかり調べて行けよ、という話なのですが・・・汗)山崎監督と言えばもう説明不要レベルな押しも押されもせぬ世界的巨匠の一人。手がけた作品のほとんどが超のつく話題作。そんな山崎監督のこれまでの作品から絵コンテや実際に撮影で使われたミニチュアや模型など、ファンには堪らない素晴らしい特別展でした。

特別展「山崎貴の世界 映画で描かれた戦争とVFX」

余談ですが、山崎監督のお人柄もまた素晴らしいんですよね、インタビューや対談などを拝見しましたが、まったく傲りがなく、非常に謙虚で気さく。VFXという特殊撮影の第一人者でありつつ、脚本もまた涙あり笑いありのッ感動のツボを分かっている方。私なりに平たく言うと、理系脳と文系脳を併せ持った鬼才。こんなリーダーがいたら、チームも一丸となって一生懸命ボスの理想とする世界を一緒に作ろうという気持ちになりますね。今回もインタビュー映像や監督の書かれたメッセージから、そうした人間味を感じました。

「永遠の0」零戦のコックピット(試乗会もあるそうです)

そしていよいよ肝心要の戦艦大和の世界へ!

「大和ミュージアム」の愛称で知られていますが、本名は「呉市海事歴史科学館」。ということで戦艦大和のみならず、呉の発展の歴史をまるごと体験できる史料館になっています。展示品、さらには解説や動画などを含めて非常に内容のボリュームが厚く、普通に1~2時間はかかったと思います。やはり明治以降、軍港として栄えていった呉市の資料は素晴らしかったです。

10分の1 戦艦大和(とはいえものすごいスケールです!)

涙なしでは見られない、戦艦大和の最期!

やはり相当なウェイトを占めているのが戦艦大和に関する展示です。軍艦好きな方なら堪らない展示品も多く、きっとワクワクすること請け合いです。ま、私の場合はやっぱり戦艦大和をとりまく「人」に心を奪われました。誰もが敗戦を覚悟する中で「きっと大和がなんとかしてくれるに違いない!」と希望を持っていたことが伝わってきました。そりゃそうですよね、当時世界最大級の戦艦だったのですから。とはいえ、時代は巨大な戦艦ではなく、空中戦となっていき、さらに鉄も油(石油)もない日本はどんどんとじり貧になっていき・・・という姿は本当に見ていて辛かったです。また、当時様々な面で大和と関わっていた方々のインタビュー映像は本当に切なかったです。でも絶対に多くの人に見て欲しいですし、いや、見なければならない真実だと思います。


てつのくじら館(海上自衛隊呉史料館)に行ってきました!

てつのくじら館(海上自衛隊史料館)

大和ミュージアムでじっくり一つ一つの展示品や説明、さらには映像などを見ていたら、気づくと3時間オーバーに。慌てて道路を挟んで斜向かいにある、「てつのくじら館(海上自衛隊史料館)」へ回ってきました。本物の潜水艦が鎮座するインパクトある史料館で、なんと入場無料!自衛隊の広報活動の一環と言うことなのでしょうが、しっかり入場料を取って下さって結構ですので、少しでも隊員の皆さんの待遇改善等、お役に立てて欲しいと本気で思いました(それくらい史料館の中も素晴らしかったです)。

海上自衛隊呉史料館は海上自衛隊佐世保史料館の水上艦、鹿屋航空基地史料館の航空機と並んで、潜水艦と掃海を展示する史料館です。海上自衛隊の有する資料の展示・保存等を通じて、海上自衛隊員の教育及び、広く国民一般等への広報活動により海上自衛隊に対する理解の促進並びに地域との共生に貢献することを目的としています。潜水艦の発展と現況掃海艇の戦績と活躍等に関する歴史的な展示資料を通して、海上自衛隊の歴史を紹介するとともに、呉市と海上自衛隊の歴史的な関わりについて紹介する史料館をめざしています。用途廃止済の実物潜水艦を展示することにより、実物の潜水艦に乗艦し、その内部を見て体感する貴重な体験ができる史料館をめざしています。

てつのくじら館ホームページより抜粋

ということで、こちらの説明にあるように潜水艦をメインとした史料館になっています。やっぱり本物の潜水艦に実際に入ることが出来る、というのは滅多にない経験ですので、楽しかったです。そして私が嬉しかったのは、海上自衛隊の海外派遣の事例紹介です。湾岸戦争当時、まだ中学生だったのですが、戦争終了後にクウェートが発表した感謝の広告に日本の名前が無かった、というニュースは子どもながらにとても記憶に残っており、悔しい気持ちになったものです(というのも、資金提供だけは相当な額をした、とニュース報道で聞いていたので)。

その後、機雷除去等で少しずつ海外でも知られるようなり、今ではその道の第一人者として世界に尊敬される地位を確立しているとのこと。これも皆、隊員の皆さんのおかげです。隣の大和ミュージアムでは戦争で焼け野原となった日本が力を合わせて復興に尽力し、世界有数の経済大国になったまでが紹介されていました。そしてこの「てつのくじら館」ではかつての精神を引き継ぎ、日本のため、世界のために奮闘する現役の隊員さんたちの取り組みが紹介されており、こちらも絶対に見て欲しい素晴らしい展示でした(惜しむらくは閉館間際だったこともあり、海軍カレーが売り切れだったことでしょうか・・・涙)。

ラストは呉みなと展望台からの夕焼け!

呉中央桟橋ターミナル内「呉みなと展望台」からの夕焼け

そしておまけは大和ミュージアム、てつのくじら館にほど近い、呉中央桟橋ターミナルにある「呉みなと展望台」からの夕焼けです。土曜の夕方というベストタイミングだったのですが、穴場スポット(もしくは生粋の呉市民の皆さんには見慣れているからでしょうか?)のようで夕暮れをほぼほぼ独占して見てきました。雲の切れ間のオレンジ色がなんともいえない幻想感を醸し出していました。そして海軍カレーを地元の食堂で食べて広島に戻る・・・という大満足の呉半日ツアーとなりました。



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