【映画】「誰も知らないスラムダンクBoogies' Basketballドキュメンタリー"が熱かった
YouTubeのオススメで掘り出し物の見応えあるドキュメンタリー映画を観ました。もしかしたらすでに有名かもしれませんが、「Boogies' Basketballドキュメンタリー」という作品です。先日、韓国映画「リバウンド」を観たばかりでもあったので、どこか通じる(ま、バスケですから当然なんですけどね)ものを感じ、一気に観てしまいました。というわけで、興奮冷めぬまま感想を綴っていこうと思います。
「Boogies」とは?~ビジョンとミッション
今のところ、公式ホームページとこのドキュメンタリー映画からの知識しか無いので、詳細については間違っているかもしれません。見たところ、日本の中高生対象のクラブチームで、海外学校への進学も視野に海外遠征を積極的に行っているようです。日本の型にはまらず、もっと視野を広げ、海外(もちろん本場アメリカ!)を目標に全国(+台湾からの留学生も!)から集まってきているようでした。
「Boogies」のValue(価値)
ちょうど今回のドキュメンタリー映画では、海外遠征の様子をまとめた内容でした。ですから、地元チームとの試合を中心に、その試合自体がスカウト陣たちにも公開されており、オファーをもらうか否か、という今後に関わってくるというもの。10代のうちに、バスケで生きていきたい!と決めて、本場NBAを目指してアメリカに行くんだ!という道を目標にする「夢の大きさ」に有り体に言うと「感動」しました。ここにはZ世代だ草食系だの、今の若者を揶揄するネガティブ系の雰囲気は一切ありませんでした。
肝心のストーリーは・・・?
ドキュメンタリーは4つのエピソードで構成されていました。「Boogies」「Cali-Live編」「アリゾナ編」「あれから半年後」という流れになっています。ぜひ、興味を持たれた方にはご覧頂きたいので、極力ネタバレしないようにしたいと思いますが、いい意味でカラッとしている印象、つまりはエモーショナルになりすぎず、ちょうどいい距離感でメンバーたちを映しており、このあたりがかえって好感を持ちました。また、試合映像も多く、これがなかなか緊迫した展開になっています。
先日「リバウンド」を観たこともあり、あちらは本当の試合を再現しているわけですが、こちらは本物。どちらも同じくらいの迫力になっています。バスケットボールというスポーツの性質上、1ゴールを争う展開になりますし、さらには「流れ」が非常に大事なんですよね、そのあたりが上手に映像化されていました。観ている私たちも手に汗握る試合ばかり(これは見せ方の巧さが光っていました)でした。
コーチのDAIKIさんに感情移入!
もちろんチームメンバー、つまりはプレイヤーのみなさんも素晴らしいのですが、やっぱり年齢からか(もしくは役職柄的に?)チームのコーチであるDAIKI(小林大起)さんに注目して観ていました。公式ホームページよりプロフィールをご紹介したいと思います。
これは映画を見終わった後に、公式ホームページを見て確認した内容になります。劇中でも「オレがNBA行きたいくらいだよ!」と仰っていたシーンもあり、過去に挑戦された方なのかな・・・?なんて想像しながら見ていたのですが、小林さんの経歴もまた興味深かったです。高校から米国へ留学し、その後、日本のプロリーグで活躍し、さらに豪州でもプレーし、現在はBoogiesのコーチにという華麗な経歴。当然、英語でのコミュニケーションは当たり前にできますので、試合中は英語と日本語が入り交じってプレイヤーたちを鼓舞。その姿がとてもエネルギッシュで、この熱さ(+米国留学の先輩という経験)にメンバーたちも惹きつけられているんだろうなと思いましたね。
やっぱり大事なのは「コミュニケーション」!
ネタバレしません、といいつつ、ここだけは語りたいのが、タイトルにも書きましたが、やっぱり「コミュニケーション」が大事なんですよね。というのも、当然チームプレーなので、声を掛け合う、意思疎通、以心伝心の力が背丈では劣る日本人には必要不可欠なわけです。この点をDAIKIさんも再三再四プレイヤーたちに説いていました。そこにプラスしたいのが「アグレッシブさ」。ガタイも大きく、我の強いアメリカ人たちの強引ラフプレーに対し、謙虚で遠慮がちなBoogies(というより日本人?)。ここはもっと強気全面で(ゴールに)押し込んでこい!と終始伝えていたのが印象的でした。
日米のバックグラウンドの違い、ハングリーさの違い
なぜなら、アメリカ人たちにとっては、この試合を通じてスカウト陣の目に留まるか否かで人生が全く変わってしまう、つまり人生を賭けた戦いなわけです。一方のBoogiesにとっては、ひとつの海外遠征であり、日本に帰れば安定した日常が待っているわけです。そうしたハングリーさの違い、なんかもこのドキュメンタリーには描かれており、バスケの魅力のみならず、文化の違いなどにも気づきを得ることができると思います。このあたりを説明するDAIKIさんの言葉が心に響きました。
共通するのは「声を掛け合うこと」
面白かったのが、コーチの目に留まるのは、プレーの上手な選手だけでなく、控えとしてベンチスタートになっている選手でも、「声を出している」選手だったりするということです。これもまたどのスポーツにも通じる普遍的なものだったりしますよね。プロ野球でもベンチで精一杯声を出している控えの選手に代打の指示が廻って来る一方、スタメンなのにベンチに下げられたらそのまま不貞腐れて、面倒くさいオーラだしている選手もいたり・・・と。やっぱりここは万国共通で、自分のことはさておき、元気にチームを応援する気概のある選手のことをコーチ陣はしっかり見ているんですよね。このあたり、自分の仕事にも参考になるなと思いながら見ていました。
これが本編!全国のバスケ好きの皆さん、必見です!
SLAMDUNKネタ~勝手にリョータと沢北について考える
最早、多くの方が映画「THE FIRST SLAMDUNK」をご覧になっていると思うので、書いてしまいますが、映画のラストでリョータと沢北が渡米先の高校の試合で再会するシーンが描かれています。今回のドキュメンタリーはその前段階である、アメリカの高校からのオファーを待つメンバーたちの姿を追っているわけですが、この中でも登場してくるアメリカの高校生たちの背丈やガタイといった体格の良さ、さらにはストリートバスケ等でも鍛えられたバスケセンスで、試合を圧倒していくシーンが多々出てきます。フィクションの世界でありますが、リョータも沢北も、本場アメリカでこういったメンバーと渡り合っていくんだろうな、と勝手に想像していました。
言葉の問題、勉強について行くのも大変でしょう、そして肝心要のバスケにおいても消極的な態度ではパスも廻ってこないような世界。どんどん積極的に、常に前へ前へとアグレッシブさが求められる中で、夢であるNBAをめざし、二人で奮闘するんでしょうね。そう思うと、現実の世界で実際に大学から米国留学し、NBAで複数年プレーした渡邊雄太選手って本当に偉大ですね。このドキュメンタリーを見ながら、そんな現実とフィクションの世界が入り交じった感想を抱きました。続編にも期待してしまいます。
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